旅行記003

雲が流れると、どこか時間を無駄にしている気がする。ぼー、と空を眺める。何もない。

ある子が、雲を指差して「車さんが走ってる!」と飛び跳ねながら言っていた。どうみても車には見えない。

だけど、なぜ、あの子にはそう見えるのだろう?

少し見方を変えてみる。空を海に例えて眺めてみる。すると、少し、ほんの少しだけ、雲が魚に見えた。

それからは、もっとすごい、全ての雲が空海をスイスイと泳いでいる。とても気持ちが良さそうで羨ましい。

けど、あの子の言う車には見えない。どう見えてたのだろう?気になるけど、また、それはゆっくり空を眺めながら考えよう。あの子のうきうきしている気持ちは、僕も感じる事ができたから。

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