2024 大阪杯
春の国内芝中距離路線の最大目標たる大阪杯。ドバイ遠征と時期が重なる影響もあり、GIにしては手薄なメンバー構成となりがちな印象。しかし、圧倒的な存在がいないからこそ馬券的な面白さを見出すことができるのも事実。今回もオッズは割れているものの、個人的にはすんなりと印が決まったので非常に楽しみです。
有馬記念ぶりのnote更新となりますが短めになっているのでぜひ読んでいってくださいm(_ _)m
I.展開・傾向
昨年の大阪杯の記事を執筆した際にも触れているので軽めに。
①ラップ傾向
以下の画像は良馬場開催の過去5年分ラップまとめ。
平均を抽出しグラフ化したものが以下。
阪神芝2000m(内回り)の舞台。3コーナー〜直線が下り坂となっておりラスト4F戦となりやすい。やや長めに脚を使えるタイプが有利。
②今年のペース想定
近年の大阪杯には特徴的な逃げ馬が多く参戦している影響か、見た目上はややハイペースになりがち。
しかし、今年はバビットの除外で逃げ馬不在。傾向通りの「遅→遅→速」型のラップを刻みそう。
II.印・見解
①印・買い目
◎3.タスティエーラ
○11.ベラジオオペラ
▲9.ステラヴェローチェ
単勝:◎
馬連:◎−○▲
3連単:◎→○▲→○▲
②見解
◎3.タスティエーラ
近走はダービー、菊花賞とやや長めの距離での好走が目立つが、新馬戦〜弥生賞のパフォーマンスから距離短縮は問題ない。
本馬が得意とするのはスローの後半力戦を先行して押し切るパターン。新馬戦、弥生賞、ダービーがそれに該当。今回想定のラップも序〜中盤が緩むものを想定しており、先行できる鞍上も含めて間違いなく合う。
本馬を本命にするにあたって触れておきたいのが世代レベルの話。現4歳牡馬のレベルが低いとする論調に対しては概ね同意するが、その世代で抜けて強い馬を軽視する理由にはなり得ない。有馬記念で世代トップとされるタスティエーラ、ソールオリエンスの成績が振るわなかったことでこの論調はさらに強まった印象だが、そもそもタスティエーラの有馬記念敗戦は完全に度外視可能。(馬体重前走比プラス18kg。コーナーで被されて長く脚を使える持ち味を活かせず。直線で挟まれ減速→急加速するも届かず6着。)不利を考慮すれば世代トップクラスの看板に恥じない能力は示していると言えるのではないか。
まとめると、有馬記念は状態面・不利で完全度外視可能。大阪杯で有利な先行型。ダメ押しをするとすれば、今の若干高速寄りではあるが硬すぎない馬場も合いそう。人気でも頭で買うべきと判断。
○11.ベラジオオペラ
ダービーでは人気薄ながら上がり最速でタイム差無しの4着。そこから馬体重を大幅に増やし成長したことも考えれば本馬も世代トップクラスと言えそう。
近走もチャレンジC、京都記念の内容が優秀。チャレンジCは辛勝には映ったが、3歳冬でトップハンデを背負って1着は好内容。倒した相手もGIIでは実力上位のボッケリーニ、ガイアフォースなどなかなか。続く京都記念では2着に敗れたものの、個人的には勝ち馬のプラダリアよりも本馬の方が強い競馬をしたと感じる。(道中ポジションが悪い上に仕掛け遅れて荒れたイン突き。)
本馬も先行できる立ち回りタイプ。好走が容易に想像できる。
▲9.ステラヴェローチェ
本馬といえばタフ馬場、という印象はもちろんある。しかし、レコード決着の朝日杯で上がり最速で2着の実績を有するのも事実。復活の勝利を遂げた前走もなかなかのタイムで、スピードが求められる大阪杯でも。先行できる行き脚の良さもプラス材料。今回のメンバー構成的に逃げる可能性まで視野に入れて買いたい。斤量減、叩き2戦目で条件が上向くのもプラス。
③軽視
今回は印がすんなり決まったとはじめに述べたが、それは消去法的な決まり方であった。ここでは上位人気馬(想定赤オッズ)で印を回さなかった馬たちの不安要素を敢えて挙げていきたい。
(ここに挙げる馬たちは普通に強いので、どうしても当てたいなら買うべきとは思います。)
・ローシャムパーク
オールカマーのラップは長く脚を使う展開になっており大阪杯ともリンクしそう。しかし、これまでのパフォーマンスを見ると、よりタフな条件の方が向くことが分かる。重賞での好走はそれぞれ、セントライト記念(稍重・中山22)、函館記念(稍重・函館20)、オールカマー(良・中山22)であり、いずれも今回に比して距離・馬場ともにタフな条件であった。ちなみに、オールカマーも良馬場発表だが雨の影響の残る馬場であった。スピードも求められそうな今回、人気するようなら思い切って軽視してみたい。
・プラダリア
既に述べたように、ベラジオオペラとの比較ではこちらが劣ると判断。(斤量差が無くなるのを考慮しても。)切れる脚を持つタイプではないと思うので大阪杯のコース自体は合いそうだが、本馬もよりタフな条件向き。重賞での好走実績も2200〜2400mに集中しており、大阪杯ではスピード不足と考える。馬場が渋れば買うのもアリかな〜ぐらい。
・ソールオリエンス
大阪杯は内回りコースでの開催ということもあって立ち回りの巧さが求められる印象。となると、コーナリングに不安のある本馬は真っ先に軽視したくなる。
ラップ適性的にも、時計のかかるタフな流れ向き。(重馬場でタフな持久戦となった皐月賞での1着や、高速馬場の有馬記念での敗戦が根拠。)
④おまけ
正直買いたいけど我慢した馬も紹介。
・スタニングローズ
本命候補ではあったが長期休養明けは積極的には買わないという個人的なポリシーに従って。
紫苑Sや秋華賞のラップを見ると、今回の想定ペースと同じくややスローからの後半4F戦となっており、ラップ適性面はばっちり。枠も本馬にとっては好枠で、Bコース替わりの恩恵を享受できそう。
追い切りでは動けている印象なので、休養明けの不安が杞憂に終わる可能性も考慮して印を回したかったが、予算の都合上軽視。(思ったよりも人気してるし)
・ジオグリフ
ピッチ走法でコーナー4つは合いそう。買いたい舞台ではあるけど前走の中山記念3着でオッズ妙味が薄れたので軽視。
その中山記念の内容もドーブネを交わせなかったのはやや不満。
・ハーパー
先行型でマイル実績もあるので立ち回りとスピードが求められる大阪杯は合いそう。
とは言え、タスティエーラとベラジオオペラに先着できるイメージが湧かないので無印。安定した走りをしてくれるので3〜5着確保のイメージはある。