私がweb3に熱狂する理由
今日は「私がweb3に熱狂する理由」について解説します。
答えを一言でいうと、「Web2の弱点を補い、より良い社会の実現を信じているから」です。
Web2とweb3のちがい
Web2の勝者は市場を独占し、中央集権化でテイクレート最大化競争を繰り広げています。
そうして資本家はますます富み、社会に貧困と格差を生む構造が強化されつつあります。
web3は、この流れの真逆をいくカウンターパンチ。
みんながオーナーシップを持ち、共創&分権の方向性です。
Web1の夢、再び!
Web1時代の理想
私が本格的にネットに触れたのは大学の頃。
世界中の人々と情報がハイパーリンクで繋がりあう世界に魅了されました。
この技術を使えば、時代が大きく進歩し、個人がエンパワーメントされる。
企業や国家など、巨大な存在とのバランスがうまく取れて、フラットでよりよい社会が実現するのではないか!
このように、私は日々真剣に夢想していました。
しかし現実はそうはならず、先に述べたようなWeb2の今の現状があります。
いま思えば、Web1黎明期はとても牧歌的であり、ビジネス経験もない私の頭の中は”お花畑”でした。
インターネットが持つ技術特性の良い面ばかりを見すぎていたのです。
Web2でそうならざるを得なかった「国家権力を超えうるような巨大企業」が台頭してくる技術的な限界について予見できなかったのです。
ネット上のデータは、無料で簡単に複製することができます。
この特性は、ネット上でのデータの価値をゼロに近づけてしまう性質を帯びています。
そのため、集客力による「広告」が、ネットビジネスの主たる収益源になったのです。
Web2の主役は、無料で便利サービスを提供して多くの人々を囲い集めたプラットフォーマーでした。
SNSなど個人が閉じた世界の中でのネットを無料で便利に利用できるプラットフォームは、広告ビジネスにおけるマッチング精度を向上させる重要リソース=個人情報を取得していくことに。
デジタル上で完結するグローバルなプラットフォームはこれまで人類が経験したことがない速度で急成長を遂げました
プラットフォーマーが広告でマネタイズに成功すると、ますます便利な無料サービスが提供され、多くの個人情報を集めることで、広告ビジネスがさらに効率的になっていきました。
そうして、あらゆる国でナンバー1の広告メディアへ急成長。
競合の買収も盛んで、わずか10数年で巨大企業数社による市場の独占が現実のものとなりました。
GAFAMなどと呼ばれたりしますね。
Web2時代が進む中、私もいつのまにかWeb1の時のピュアな思いは置き去りにしてしまいました。
Web2っぽいプラットフォームを志向したサービスを個人開発していました。
しかし、インターネットが個人をエンパワーメントする以上に、超グローバル巨大企業の台頭を許し、「貧困や格差を生み出す根本的な欠陥がある」ことに気付いたのです。
あれだけ目をキラキラさせながら自分の人生を賭けていたインターネットに、ちょっとした裏切りをされ、残念な気持ちが湧いてきてしまいました。
インターネット技術に、こんな弱点があっただなんて。
でも、考え尽くせばそれは最初から予見できていたことかもしれません。
ブロックチェーンとの出会い
そして2017年秋。
私は、ブロックチェーンの持つ可能性に気付きました。
Web2の弱点を克服し、Web1で夢描いたが実現するかも知れません。
それは、「この技術を使えば、時代が大きく進歩し、個人がよりエンパワーメントされる。企業や国家とか巨大な存在とのパワーバランスがうまく取れて、フラットでよりよい社会が実現する。」というものです。
ただ、今回は”お花畑”だったWeb1時代のノリではありません。
ブロックチェーンの技術特性を正しく見極め、web3をより良い方向に導くための啓蒙と検証を怠らないようにと、心に決めています。
ブロックチェーンも所詮は道具です。
なので、より良い社会に向かうのか、悪い社会に向かうのかは、使う人次第なことは明白です。
ブロックチェーンは使い方次第で、Web2をより強化することにも使えます。
もちろん過渡期においてWeb2.5を狙うような使い方は時代の針を進める一助としてむしろ歓迎されるものです。
ただし、真のweb3とは、これまでの弱点を補う形での、「オーナーシップ&共創&分権で実現する、より良い構造変化の社会変革」です。
ネットがそうだったように、ブロックチェーンもその技術特性が、より良い社会に向かうために使われるのか、単にWeb2で市場を独占し中央集権化を強化するものになるのか?
持つものと持たざるものが、よりフラットに近づくための謙虚な使われ方を、web3を確信するみんなで注視しつつ、導いていきたいものです。
※この記事は、パジ(@paji_a)の発言をベースにかねりん(@kanerinx)が編集して記事化しています。
※この記事の元投稿は、HiDΞで連載中のマガジンです。(JPYCの投げ銭も可能)
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