NFTは、クリエイターがオーナーシップを持てる革新的技術
今回はタイトルの通りで、「NFTは、クリエイターがオーナーシップを持てる革新的技術だよ」という話をします。
先日、コムギ氏(@ro_mi)との「スペース対談」で、これはアツイ!と思った話です。
ブロックチェーンの本質を突いた話でした。
今回は、その話をまとめます。
結論を端的に言えば、
「NFTによって、ただお金を出す人より"手を動かし作る人が偉い"社会が実現される。」 です。
とても胸アツなお話です。
海外と日本 クリエイターエコノミーの違い
「NFTによって、クリエイターが"オーナーシップ"を持つ」とはどういうことでしょうか?
その答えは、"データの保有者"について考えてみると、わかりやすいと思います。
日本では、データを保有するのは"プラットフォーム"側ですが、海外ではデータを保有するのは"クリエイター"側です。
メールマガジンを例に挙げると、海外場合、メルマガの読者メールアドレスは配信者(クリエイター)自身が管理します。
クリエイターが、メルマガ配信サービスをA社からB社に乗り換えたい場合、海外であれば、A社のサービスで使っていた読者リストを、自分でB社に持ち込んでお引越しができるわけです。
プラットフォームではなく、個人が"オーナーシップ"を持っている分かりやすい事例でしょう。
情報漏洩の責任
別の視点でも見てみましょう。
顧客の個人情報等のデータが流出する事故は、ニュース等でもよく耳にします。
日本では、プラットフォーム(会社)側がデータを流出した場合、非難されるのはプラットフォームです。
個人は、文句こそいうけれど、責任を追求されることはありません。
利用者は、プラットフォームに守られながら快適にサービスを享受できるというメリットがあります。
逆に、海外のように個人がデータを持つ場合、万一データが流出した場合はその管理者である個人に責任が追求されます。
海外は、個人を「大人扱い」してる、とも言えますね。
インターネットの普及 その代償
インターネット黎明期。
私を含め多くの人達が「人類がフラットになる世界が来る」と、夢見ました。
しかし実際には、"信用を担保する巨大なプラットフォーム"が生まれ、それらが不可欠な存在となっていきました。
インターネットは情報が無限に拡散される特徴を持っているため、今思えばこれは自然な流れでした。
結果として、インターネットは"グローバルなネット企業"を生み出しました。
そしてそこには、個人の"オーナーシップ"が極端に小さくなるという代償がありました。
トラストレス社会でオーナーシップが個人の手に戻る
海外の「クリエイターエコノミー」は、この巨大になりすぎたネット社会のカウンターとして出てきた思想です。
背景には、今問題視されている次のような観点があります。
なぜ、アプリ販売に30%もの手数料を支払う必要があるのか?
自分のデータだと思っていたら、規約上ではデータはプラットフォームに帰属することになっている!
個人情報が、広告精度向上のために勝手に使われている!
現在のネット社会では、巨大IT企業が信用を担保する役割を担っています。
ですが、今後NFTをはじめとするブロックチェーン技術を活用すると、これらの役割は徐々に縮小していきます。
ブロックチェーン技術が普及すると、様々なやりとりをトラストレスに行うことが出来るようになります。
どこの誰だかわからない個人同士が、平気でお金やデータのやりとりが出来るようになるのです。
「トラストレス」の言葉の通り、お互いを信用する必要が無くなり、"システム"がその役割を肩代わりするようになるのです。
そうすると、どうなるか?
"オーナーシップ"が個人の手に戻って来ます。
NFTとは何モノか?
NFTは、そのような文脈から出てきた、「ネット上で価値のあるデータを個人が生み出し、使われ方を取り決めできる」技術だったのです。
一般的に、OpenSeaのようなプラットフォームでNFTを取り扱っていると、画像をアップロードして、GAS代を支払って、サイト上でデータを販売する、という流れになります。
これは一見すると、一般的な画像投稿型サイトと同じかのように見えてしまいます。
「NFTってなんか凄いらしいけど、何が凄いのかよくわからない。」という人が案外多いのではないでしょうか。
そのような"見た目"は、NFTの本質とは全く関係ありません。
NFTは、技術的に見て、これまでとは全く異質なモノなのです。
むしろ、OpenSea等のサイトはあくまで一般の人が使いやすいように、見せ方を工夫してくれているに過ぎません。
NFTは、プラットフォームを介在させなくても生成可能です。
次のような手順です。
P2Pのブロックチェーンのネットワーク上で、
NFTを生成するコントラクトアドレスに、個人のウォレットアドレスでアクセスする。
ブロックチェーンにデータを刻むためのGAS代を支払う
たったこれだけで、誰でもNFTが生み出せます。
NFTのデータは分散的に保持されるため、これまでプラットフォームが担保していたよりも、より「永続的」になります。
そしてそのデータは作者・購入者に紐づくため、仮に「側」のサポートサービスが潰れてしまっても問題ありません。
データそのものはブロックチェーンのP2Pネットワークにあるため、いつでも簡単に取り出すことができます。
インターネットも、初期の頃には「仲介業者(強い権利者)がなくなる時代が来る」と予見されましたが、残念ながらそれは実現しませんでした。
さて、今回の予見はどうでしょうか。
ここまで述べてきたように、NFTとは真の意味で「クリエイターとファンを直接繋げられる技術」です。
NFTを前にしては、サイトなどのサービスは、単にその利便性を向上させるためのサポーター的な意味合いしか持ちません。
プラットフォームの役割は、あくまでも、個々人達がわかりやすい操作性でNFTを取り扱えるよう、サポート役に徹することなのです。
二次流通手数料
NFTによってクリエイターが”オーナーシップ”を持つことで、二次流通以降のロイヤリティ還元を決定することができます。
これは言うまでも無くクリエイターの活動に革命をもたらすものです。
それが実現するのも、こうした構造的・本質的な技術的な変革があったからなのです。
これまで"オーナーシップ"を持てなかった人は、NFTを活用しない手はないと考えます。
「革命」を起こす最高の武器は、もうそこに転がっていて、拾えば使える状態なのです。
ほんの少し勇気と知識を持って、共に前へ進みましょう。
※この記事は、パジ(@paji_a)の発信をもとにかねりん(@kanerinx)が編集してNFT記事化しています。
※この記事の元投稿は、HiDΞで連載中のマガジンです。(JPYCの投げ銭も可能)
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