NFTの効果的な活用方法 7選
今回は、NFTの活用方法に関するお話です。
大きく分けて7項目を、順番に解説していきます。
(1) 1点モノ:Beeple他
2021年に散々紹介されてきたので、もはや説明不要のNFTの王道的な使い方で、アート作品との相性が抜群です。
Foundationなどを活用することで、私も心から応援するクリエイターさんたちもデジタル作品で収入が得られるようになります
参考記事:BeepleのNFT作品が75億円で落札、アート界に変革の兆し
(2) コレクション(PFP):BAYC他
こちらもNFTの定番かつもっとも人気の高い活用方法で、海外では10,000種類の統一感のあるキャラクターを、Twitterアイコン(PFP/プロフィールピクチャ)などにして連帯感やコミュニティを構築。
セレブも参加、所有者のみ参加できるオフ会、ゲーム化・映画化など360度幅広い発展を見せています。
参考記事:NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」とは
(3) 証明書:Cert.他
物理的なアート作品などの証明書にNFTを活用するCert.
「オフラインの価値をオンラインに持ち込み、橋渡しをする」機能を持っています。
デジタルデータになぜ価値がつくかを直感的に理解できない一般層に対しても、価値をわかりやすく伝えることができる点でも有用です。
(4) 無償配布キャンペーン:CyberConnect他
NFTを無料で配布する、いわゆるGiveawayキャンペーンです。
NFT作品を広く知ってもらうため、販売するのではなく受け取ってもらう方式が定番化しています。
物理商品の”無料特典”として、NFTを配布する活用方法も利用されています。
参考記事:分散型ソーシャルグラフ/WEB3系SNSサービス『CyberConnect』がリリース ― 早期登録でNFT無料配布も
(5) 権利/機能:ENS他
ENSは、DNSのCrupto版のようなもの。
DNSのドメイン名のように振る舞う、ウォレットアドレスの命名権利です。
ウォレットアドレスの長い文字列を、人間が認識しやすい任意の文字列(~~.eth)に置き換えられるとあって、大勢の人が利用しています。
ENSのように、NFTは、「権利」や「機能」といった無形物にも活用できます。
活用範囲はほぼ無限にあり、GAS代問題が解決していくと、データ上に再現可能なあらゆる権利/機能がNFT化されていくことでしょう。
(6) IP創出:Loot他
ここからが、今日の本題です。
NFTが持つ特性をフル活用すると、これまで「NFTなしの世界線」では実現できなかったことを、実現可能にします。
その筆頭が、ボトムアップ型にIPを創出する『Loot』です。
世界中のみんなでゲームを作るオープン・プロジェクトに経済的インセンティブが付いています。
参考記事:NFTを使った新プロジェクト、まだルールも存在しないが価値を生み出す「Loot」に熱中するのか?
これまでネットを介したプロジェクトは、Wikipediaやオープンソースプロジェクトのように、ボランティアが中心でした。
世界にとって多大な貢献をしたのにも関わらず、貢献者は経済的な恩恵を享受することが難しい仕組みになっていました。
NFTは、この状況を180度ひっくり返します。
関連記事:トークンを活用したDAO(自立分散型組織)のメリットと、株式会社のデメリットから考える未来
NFTや、派生する別NFT、そしてガバナンス・トークンが金銭的価値を持つため、プロジェクトが発展すると、NFTやトークンの所有者が経済的な恩恵にあずかることができます。
さらに、そこからプロジェクトへ”再投資”することで、株式会社でいう株式的な金融機能が働き、プロジェクトがより発展していきます。
ゲームの初期設定資料にあたる『Loot』は、8つのアイテム名のテキストだけが書かれた最小限の素材からスタートしています。
つまり、そのコミュニティに集まる参加者たちに、経済的インセンティブの下にどんなゲームを作るかをを完全に委ねているのです。
いわば、純度100%のボトムアップ型アプローチの作品創出といえましょう。
作品づくりにおける意思決定をどこまで委ねるかは純度の設計次第です。
完全にコミュニティに委ねてしまうと、品質やスケジュールがまったく読めなくなります。
そのため、例えば、「キャラクターデザインまでは起案側が用意しておく」などとすると、企業でもLoot的要素を取り扱える可能性があります。
(7) DAO創出:Nouns他
NFTで”組織の再発明”をしているのがNounsです。
公式サイト:https://nouns.wtf/
Twitter公式:@nounsdao
NFTの売上を保有者たちの”共通のお財布”として、トレジャリー・ウォレットに貯め、その使いみちをみんなの意思決定に基づき、実施していきます。
「自動生成+フルオンチェーン」のPFPとしてのNFTを、投票権としても活用する全部乗せです。
NFTは参加者のストック・オプションのようにも振る舞います。
コミュニティを成長するための資金が民主的に決められ、成長に繋がる”投資”の意思決定ができると、参加者のNFTの資産価値が高まります。
極めつけは、起案者たちも売上のトップオフを取るわけでなく、NFTの一部を受け取ることで、フラットな共犯関係となる点です。
参加者が非中央集権かつ自律分散的に活躍するDAOの根幹思想に則っていて、このコミュニティが発展した時に既得権益者が生まれない設計になっています。
民主的にファンドが運用されている状態のようであり、規模を変えていくことで、真にフラットな会社や、中央のいないオンライサロン/部活/サークル活動なども、オンラインかつグローバルで実現できる可能性を示唆しています。
おわりに
以上、NFTが持つ特性を活かした7つの活用方法について、駆け足で紹介してきました。
2022年は、NFTの課題(ボトルネック)が解消していく年となるでしょう。
個人でも会社でも、①から⑦の要素を取り入れたり、あるいは新しい⑧の活用方法を見出して、ぜひ一緒にトライしていきましょう!
※この記事は、パジ(@paji_a)の発信をもとにかねりん(@kanerinx)が編集してNFT記事化しています。
※この記事の元投稿は、HiDΞで連載中のマガジンです。(JPYCの投げ銭も可能)
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