耳掃除[インスタントフィクション]
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右耳が痒い。
こたつから動かなくても手に届く範囲に置いてある綿棒を1本取り出し、右耳の穴に突っ込む。
ここ3か月ほど耳掻きを我慢していた。
今日の久しぶりの耳掻きで、右耳からは満足するものが出てくるだろう。
ワクワクしながら、綿棒を耳穴から引き抜く。
すると、私の右手にはチュッパチャップスが握られていた。
好きなコーラ味。
それを口にくわえて、左耳に新しい綿棒を持った。
クルクルと丁寧に掃除して、綿棒を引き抜く。
すると今度は、きな粉棒が出てきた。
今日は、豊作だ。
私は再度、右耳に綿棒を入れてしっかりと掃除をして引き抜く。
大きなさくら大根が現れた。
あまりのしずる感に、写真を撮ってインスタにアップ。
写真にはすぐ1000いいねが付いた。
私は#耳掻きで他人の写真を検索した。
20万いいねが付いた写真には、うまい棒コーンポタージュ味が写っていた。
なんて懐かしい姿形。
実物はもう、50年も見ていない。