ペアーズの「本音マッチ」の回答結果からみえた新成人の恋愛の本音
ペアーズは、金銭感覚や家族観などプロフィールに書きにくい本音の条件や価値観でマッチングできる機能「本音マッチ」の、ペアーズユーザーが選んだ回答結果を年齢・男女別に集計し、「成人の日」に向けて1月9日に公開しました。
「本音マッチ」は、価値観に関する16個の質問項目から最大3つを選んで回答(二択)すると、その非公開の本音をAIが分析し、相性の良い相手を提案するペアーズの機能です。「本音マッチ」でペアーズユーザーが選んだ本音の項目の回答を年齢(18〜19歳、20〜24歳、25〜29歳、30〜34歳、35〜39歳)で集計し、新成人(18〜19歳)の回答結果を中心に、年齢・性別で割合を比較し、恋愛や結婚に関連した“本音の価値観”の違いをまとめました。
その結果によれば、新成人(18〜19歳)は夢や人生の目標のためにはやりたいことを優先し、特に女性は交際・結婚相手との金銭の管理は別々が良いという意識が高く、現実的な恋愛関係を求めるという傾向にあることがわかりました。4つの項目に分け、年齢・性別で回答割合を比較した結果から、今年の新成人の特徴をご紹介します。
なお愛情やお金(経済)を切り口として、恋愛や結婚をはじめとした家族社会学を専門とする中央大学・山田昌弘教授に、「本音マッチ」の回答結果を社会学の学術的背景を交えて考察いただいたプレスリリースも、合わせてご覧ください。
■新成人の“本音の価値観”データ
1.人生の将来像:恋愛よりも夢を優先する新成人
結婚や仕事、学び、貯蓄などのライフプランについて、官民でさまざまな議論が進んでいるなか、新成人(18〜19歳)は自身の将来をどのように考えているのでしょうか?本音の項目「夢や達成したいことがあったら…」の質問において、「お互いにやりたいことを優先したい」の回答を選択した人の割合が最も高い世代が新成人でした。新成人の女性が全世代男女別でトップとなる80.7%、男性も2位の71.5%を記録。自身の仕事や学業などの将来に繋がるキャリアステップを優先し、現実的な恋愛関係を求める若者のリアルが表れています。
その一方で、「人生には、子供が…」という質問に対して「いなくても楽しい」と回答した新成人の女性が圧倒的な1位(44.4%)でした。価値観が多様化したことで恋愛や結婚を含めたライフプランの選択肢が増えたことや、目前に広がる大きな夢や達成したい目標に向けて邁進しているからこそ、子供がいなくても楽しい未来が最も現実的に感じる“本音の価値観”なのかもしれません。
2.金銭感覚:TPOにあわせたお金の使い方
カップル間で金銭感覚の“本音の価値観”がズレていると、時として大きな火種になることもあります。新成人の女性は「お金の使い方は…」という質問に対して「お財布は別々。自立していたい」と回答した割合が82.1%にのぼり、同世代の男性77.0%を上回りました。全世代で唯一男性を上回る割合を記録したことに加え、女性の世代間比較でも2位の20〜24歳世代に9.1%差をつけて圧倒的な割合を占めています。新成人の男性視点では、他世代と比較して男女の回答差があまりないことから、財布は別々派にとって“本音の価値観”が同じ人と出会いやすい可能性があります。
対して同じ金銭感覚の質問「日常的にランチに1000円以上払うのは… 」では世代間で大きな差は見られませんでした。わずかな差で「あり」の回答割合が最も高かったのが新成人の男性でした。この世代は学生が学食を利用しているケースも多いと見られ、「たまに行くならちょっと奮発しよう」といった感覚で1000円以上のランチを許容しているのかもしれません。財布は別々を希望して、1000円以上のランチはありとする回答の傾向は、アルバイト代やお小遣いなど、わずかなお金を効率良くTPOにあわせて使う意識が表れている可能性もあるのではないでしょうか。
3.恋愛のスタイル:ソーシャルネイティブはシェア重視
恋愛の楽しみ方は人それぞれですが、ふたりの時間をどのように作り、過ごすのかは最も重要な“本音の価値観”の一つです。「恋愛の優先順位は…」という質問について「仕事よりも高い」の回答割合が最も高かったのは新成人の男性で71.3%でした。2位は20〜24歳男性で11.1%差の大差をつけたほか、男性は全世代で女性よりも恋愛を優先しています。価値観の多様化や男女雇用機会の均等などからジェンダーロール(性役割)が希薄化することで男性が恋愛を優先し、女性がキャリアを優先する、「モテ」や「普通」を気にせずに生きられる世の中を反映した結果といえるでしょう。
また、ふたりの時間の過ごし方の一つである趣味の共有について、「お互いの趣味は…」という質問に「できるだけ共有したい」と回答した人の割合は、新成人の男女が全世代・男女別でワンツーフィニッシュでした(男性:89.6%、女性:84.6%)。新成人は小学生の頃からLINEやTwitter(現X)、Facebookが存在しており、趣味などの関心事を恋人や友人、知人にシェアすることが社会的に定着していたことも影響しているかもしれません。
4.お互いの人付き合い:相手の友人と距離を置いても、家族間は親密に
カップルの関係性は、二人で過ごす時間だけではありません。お互いの友人や家族との距離感も大切なポイントです。「お互いの友人との関係は…」という本音の項目について、「ふたりの時間と、友達の時間は分けたい」と回答した割合は新成人の男女がワンツーフィニッシュでした(男性:66.8%、女性60.9%)。恋愛のスタイルにおける「趣味を共有したい」が多数派を占めた回答と真逆に見える結果ですが、この回答は「二人の時間を大切にしたい」が故の結果。趣味の共有も二人きりの時間があってこそですし、自分たちだけの世界をじっくり分かち合いたい世代なのかもしれません。
これに対して「お互いの両親や家族とは…」の質問に「親密な関係を築きたい」を回答した割合では、新成人の男性が74.6%、女性が71.3%となり、20〜24歳男性の79.1%に続く結果となりました。他世代は年齢を重ねるごとに互いの友人と親密に、家族とは距離を置きたい回答の傾向が出ており、学生から社会人を経て一人立ちすることで、友人関係が家族よりも深まるといった背景もあるとみられます。
■集計データ概要
集計対象:ペアーズ「本音マッチ」を利用したユーザーの回答データを集計
集計期間:2024年4⽉25⽇〜12⽉10⽇