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父の本当の気持ち

96歳の祖母は認知症で、

ご飯は好きなものしか食べません。

栄養を考えてバランスよく準備しても、

全く手をつけない。


実家に帰ると毎回、

食事中に父が祖母を怒っています。

こっちを食べなきゃダメだ、

と怒り喧嘩になってます。


先日は大学芋。

目の前のお刺身には全く手をつけず、

大学芋を次々と食べている祖母に

ご飯を食べなさい、と注意した父。

それでも祖母はやめないので、

大学芋を取り上げてしまいました。


「これ以上血糖値が上がったらダメだ」

キツイ言い方に祖母もムッとし、

台所から出て行ってしまいました。


好きなものを食べさせてあげればいいのに、

穏やかに言えないのかなぁ、

と母と話していました。


すると母が教えてくれました。

最近おばあちゃん血糖値が高すぎて

病院で注意されたのよ。


そっか。

父は祖母に一日でも長く生きてほしいんだ。


ママ、もっと生きて!

と叫ぶ小さな子供の父が思い浮かびました。

その叫びが、強い思いが父をキツい言い方にさせるんだ。


私は小さい時、厳しい父に怯えてました。

でも父の祖母への思いと同じように、

私を大切に思うあまりの行動だったんだ。


子供の時に親からされた心の傷は、

簡単に癒すことや許すことはできない。

でも相手がどんな状況だったのか理解することで

心にガッチリかけた錨を外すこともできる。


私は父の本当の気持ちがわかって

ほっこりした気分になった一日でした。


これを読んでくれた方が、

少しでも明るい気持ちになれますように。


#人生脚本

#ご喜楽に

#人生楽しく

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