"長編小説 『じゃんだらりんの国から』 第8話 「かんかあさんのおばさん」"
水飴でベタベタになった髪を洗った皆子であったが、粘度の高い水飴は、熱いお湯を使ってもそう簡単に取れず、母と相談した結果、長屋の住人である、かんかあさんのおばさんに髪を少し切ってもらうことになった。
かんかあさんのおばさんとは、近所で有名な髪結さんで、散髪もお手のものであった。
皆子が、かんかあさんのおばさんに髪の毛を少し切ってもらうよう頼むと、かんかあさんのおばさんは
「ほい!ミナちゃん。ちょっとおいでんさい!」と、独特な手招きをして、白い紙に包んだ落雁(らくがん)を渡すと
「わあ!わたしの大好きな落雁(らくがん)だ!おばちゃんありがとうー!」
この時は皆子は胸を躍らせて、気分も良かったが、この後まさか、あんなことになるとは、誰も予測出来なかったであろう。
かんかあさんのおばさんは、皆子の髪を見ると
「これはもしかすると、一筋縄ではいきそうにないわね。ハサミで切るのも限界があるし。ミナちゃん。道具を持ってくるからちょっと待っててね。」
「うん!わかった!」
かんかあさんのおばさんはバリカンを持って来て、皆子の頭を刈り上げ状にしようと考えていたのだ。
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