やらかしていた愚行か挑戦~創作の系譜19~
こんなに面白い漫画が、どうして打ち切りに……何故?
とずっと疑問だったが、
今の時代のエンターテイメントたるや
中学生レベルのエロ空想や名作の何百番煎じがバカ売れする、
正に中二病の時代に成っていたとはね……。
おれの作品が大手の編集会議にかけられてもボツになる訳だ。
納得。
エヴァンゲリオンが締め括られない理由も其処にあるのかも知れない。
今、締め括っても興行収入を得られないからだろう。
(エヴァの新劇は自分とこの出資なんだってね。そりゃそうか)
かつてない”ぎょっ”とする新しい作品は求められていないのだ。
誰でも思い付く事をやった者勝ちなのだ。
おれは、どうやらこれまで完璧にやらかしていた。
現代の出版社にケンカを売り続けていたのだ。
大人しくプロットライターを続けて勝機を伺うべきだったのかも知れない。
甘んじて型にはまりライトな作品で名を少しでも売ってから、
自己表現をすべきだったのかも知れない。
こんなに目立つ本名と素顔を晒しておれは何をやっていたんだ……。
カネにならない場所では抜群に評価はされてる。
でも食って行けなけりゃダメなんだ。
そんなの勝てない人気の格闘家みたいなもんだ。
最後に自分の事を棚上げして言うが、
面白いもの、美味しいものとかを素直に感じられる様になろう。
つまらないもの、不味いものはハッキリ否定しよう。
何にも感じられないものは微妙であると言えばいい。
日本人は遺伝子レベルで右に習ってしまう習性があるから気を付けよう。
せめて、
誰しもが、
好きなものだけでも選んで欲しいものである。