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~正解へのススメ~ 創作の系譜10

溢れ返る多くの作品の中に正解と間違いはあるものだ。

それは売上げ等では到底判断できないものだ。

「オリコントップ10以内で、売れてるJポップだからクソ」

「インディーズでコアな人気があるからいい」

と言うだけの判断は非常に間違っている。

その観点は正解を推し量る最初のフィルターとしては使えるが、

多くの支持を受けるべくして好ランキングを正当に得ている作品もあるからだ。

正解も間違いも、

その人の受け取り方で変わる非常に危ういものだが、

“ほんものの力”

だけは見極められる感性は必要であり、

それだけで人生は大きく変わってくるものだ。

同じ百円ショップで売られている、

使い捨てのプラスチックの弁当箱と、

洗って何度も使える弁当箱とでは、

どちらに価値があるだろうか?

勿論、用途に依っては、

使い捨てのプラスチックの弁当箱の方が、

優れる局面もある。

しかし往々にして再利用できる、

洗って使える弁当箱の方が、

同じ百円でも優れている正解なのだ。

多くの人にアイドルソングやポップスは元気を与えるだろう。

しかし、それは全てが絶え間なく元気を与え続けられるのだろうか?

劣化せずにいられるのだろうか?

懐メロにはなれても、

何時聞いてもかっこいいものでは無いのだ。

“ほんものの力”は劣化しない。

何時までも素晴らしくカッコイイ。

例えばビートルズ。

個人的にビートルズは好きでは無い方だ。

それは多くが熱狂的にビートルズを盲目的に支持しているのだろうと、

学校の音楽や英語の教科書に載る程の低俗さで、

ばら撒かれたエサだと言う先入観があるからなのだし、

擦り込まれて来た拒否反応も手伝っての事だ。

しかし、

どうだ、

私の大好きなU2がラトランド・ハムで、

“ヘルタースケルター”をカバーしているではないか!

ボノが実にカッコ良く歌い上げている。

U2の楽曲であると長年信じていたものが、

実はビートルズのオリジナルだったのだ。

ビートルズの原曲も聞いてみると、それはそれはカッコイイ。

ビートルズは“ほんものの力”を持っているのだ!

例えば、さだまさし。

駄作の多くは割愛するが、昭和フォークの第一人者だ。

“防人の詩”を挙げてみよう。

純粋に楽曲も詩も素晴らしいし、

さだまさし自身の声も演奏も素晴らしい。

様々な音源を聞き比べられる価値のあるものだ。

現在に於いても様々なミュージシャンがカバーしている。

あの“黒夢”の清春もがカバーしているのだから凄い。

さだまさしも“ほんものの力”を持っているのだ。

“ほんものの力”は皆を動かす。

“ほんものの力”が無ければ皆を、多くを動かせない。

多くのミュージシャンやアイドルが、

ひいては表現者たちが、

大きな仮設テントであり、

少数の表現者たちが、

大きく立派な一戸建、それ以上なのだ。

サーカスのテントは華やかであり懐かしくも成る。

しかし、立派な神社仏閣や一級建築士の家屋には遠く及ばない。

ほんものの力は劣化しない。

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