【WIP】「ラクして速い」が一番すごい


はじめに リストラされた5万人と選抜された6000人の「差」とは?

力の入れ方よりも、抜き方のほうが重要

真面目にコツコツ一生懸命やる人は、感謝はされるが評価はされない、管理職にもなれない
やる気があれば体調を崩すか、やる気がなければ万年平社員

楽に早く仕事できなければ、結果は出ず、人生の選択肢も拡がらない

楽をするとは、力の「入れどころ」と「抜きどころ」を取捨選択すること
ムダな努力をしないこと
「入れどころ」で力を抜くと、ただの手抜きになってしまう

生産性を上げるためには、結局は、他者とのやりとりを変える必要がある
個人の作業スピードをどれだけ上げても、生産性は上がらない
仕事術、ツール導入、精神論では上がらない

ムダな努力の5パターン

①やり直しが多すぎ
②全力投球しすぎ(持続可能性がない)
③仕事を抱えすぎ(ムダな責任感)
④根回しに労力をかけすぎ
⑤上司の指示通りにやりすぎ(上司がムダな努力をしている場合、その指示通りやっても結果に繋がらない)

1章 一発で決める(やり直しを減らす)

01 「長い1回」ではなく、「短い10回」をスピーディに

5-10分間の打ち合わせを何度も繰り返すことで、
・お互いに心理的な距離が狭まる
・進捗状況などを知らせ続けられる
・相手の話を聞き続けられる(大切に扱っている)
・相手に安心感や信頼感を与えられる

確認点は溜めない
確認なしで進めると、ひっくり返されて、それまでの作業がムダになるリスクがある
確認点が溜まると対応が億劫になる

02 100点を目指すより、「60点の出来」で突っ込ませる

60点=仮説に基づくドラフト
依頼者の期待(用途、品質、納期)を把握するための道具

依頼者も何が欲しいかをイメージできていないことは多いため、ドラフトを見せることで依頼者のイメージを具体化できる

成果物の最終形は、ドラフトレビューを3回経ないと獲得できない
1回目:60点→80点
2回目:80点→95点
3回目:95点→100点
の感覚でスケジュールを組む

03 ロジカルに話すより、「重要なことは何ですか?」と聞く

人は、自分が重要だと思う順番でないと、話を聞き入れない
相手が「何を重視しているか」を把握して、その順番に沿って説明することで、合意を得やすくなる

自分の一般論を話す前に、まず相手に「どんなものを求めているか?」「何を重視しているか?」を聞く
①テーマと②論点は、自分ではなく相手から引き出す
そもそも、③結論と④根拠は、それに基づき変わるもの
(③④ありきで相手を誘導)

話が噛み合わないときのチェックポイント
①テーマ:クーラーを買い替えたい
②論点(判断軸):初期コスト、ランニングコスト、など
③結論:「X社のクーラーがおすすめ」
④根拠:5年間使うと仮定すると、初期コストとランニングコストを合わせると一番安いから

04 報連相ではなく、“ソラ・アメ・カサ”で確認する

報連相のコツとは、まず「やり直しを防ぐために、もっと具体的な指示をください」と言うこと

具体的な指示をもらうために、相手にインプットする順番

①事実:空には雲がある
②どうなりそうか?(洞察):雨が降りそう
③打ち手:傘を持っていく

特に②が重要
「原因は何か?」「問題は何か?」ではなく、「どうなりそうか?」を考える
原因を考えたところで検証は難しく、場当たり的な打ち手にしか繋がらないことが多い

05 じっくり考えるより、一字一句すぐ確認する

依頼内容が曖昧な場合、軽く引き受けてはいけない
いつまでに、何を、どうすればいいか、イメージできない限り、仕事は進まない

場合によっては一字一句まで確認することも必要
自分ひとりで「後で考える」量を増やしただけ、仕事は遅くなり、精度も悪くなる

典型的な確認ポイント
・スライド:キーメッセージ
・グラフ:種類、軸
・表:軸

06 “自分の”価値観より、“会社の”価値観を賢く利用する

個人の価値観に基づいていると、偉い人にひっくり返される
会社の価値観に基づけば、偉い人でもひっくり返しにくい

判断スピードを上げるためにも、会社の価値観(経営理念)を、自分の仕事の判断軸に落とし込んでおく
特に、会社が「捨てるもの」(価値を置かないもの)

07 論理的に分析するより、逆張りで考える

新しいアイデアを見つけたい時は、正しそうな話を疑ってみる

「タバコは健康に悪い」
↓いいえ、違います
「喫煙率は減っているが、肺がん患者数は増えている」

08 パワポは本文ではなく、「パンチラ」から着手する

パンチライン=キーメッセージ

・1スライド1キーメッセージ
・キーメッセージのみ繋げても意味が通るように
・「以下の通り」というメッセージは不可

09 刺さるパワポのコツ:「打ち合わせ」「プレゼン」「講演」の場合

用途により作り分ける
・上司や担当者との打ち合わせ
・経営会議や社内研修
・公演

10 パワポをきれいに見せる色使いとフォントの基本

色相環で使う色を考える

2色:オレンジ系/青系
3色:赤系/青系/黄系
4色:オレンジ系/青系/赤系/緑系

11 エクセルデータの確認は、この「2ステップ」で!

数値の入った表をレビューする時は、
①縦軸集計と横軸集計を比較
②折れ線グラフにして異常値を検出

12 エクセルは「11センチ×18センチ」の大きな電卓でチェック

データ量の1%をサンプルチェックすればOK

13 文章は目で追うより、声に出して音読する

音読すると長い文章に気づける
短文にする

2章 スパッと割り切る

まず、人にはそれぞれ持ち味がある
自分の苦手な仕事(他人がやったほうがいい仕事)はやらない

次に、すべてに全力投球しない

14 「やりたい仕事」は捨て、「勝てる仕事」に注力する

「自身がやりたい仕事」が「自身に向いている仕事(勝てる仕事)」とは限らない

自身の持ち味=周りへの提供価値=何に対して「ありがとう」をもらうことが多いか?
・締切前に終わらせる
・緻密さ
・雰囲気づくり
・アイデア
・育成
・リーダーシップ
・人を繋ぐ
・誰もやりたがらない仕事をやる
・目標を達成する
・最先端の情報をシェアする

自身の持ち味を更に強化すべき
強みを一貫して発揮し続けていると、「この仕事はあの人に頼もう」という評価に繋がっていく

15 仕事は「緊急度」より、「成果が出る」を優先

自身に向いている=成果を出しやすい仕事を、真っ先にすけに入れる
これをしないと、スケジュールは不向きな仕事が入り、頑張ってやっても成果が出ないので辛くなっていく
仕事では選り好みしても、成果さえ出していれば文句は言われない

仕事の優先順位を「緊急度」「重要度」で決めていると、相手に振り回されてしまう
「成果の出やすさ」「自身に向いている度」の2軸で、やるべき仕事を絞り込む

①成果が出やすく向いている仕事:おいしい仕事で成果を出すことで同質の仕事が更に舞い込む好循環ができる
②成果は出ないが向いている仕事:将来の飯のタネ(自身のスキルアップ)を作るために10%の時間をこの種の仕事に投資すべき
③成果は出るが向いてない仕事:習慣化することで無理なく早くこなせるようにする、誰かに任せることで①の時間を増やすべき
④成果は出ないし向いてもない仕事:なるべく自身の時間は投下しないようにする、できる人に任せるべき

16 60分を超える会議には参加せず、重要アポを入れて堂々と出ていく


17 うまくやるコツより、「普通の人と一番違うポイント」を聞く

18 「自分1人の仕事」より、「相手がいる仕事」から着手する

19 一生懸命やるより、先にしっかりゴールを描く

20 「落としどころ」よりも、あえて「理想の姿」を追い求める

21 仕事の依頼時は「作業」より、「作戦」を伝える

22 「形容詞・動詞」より、「名詞・数字」をどんどん使う

23 メールはすぐに返事せず、見れないようにして「チラ見」を防ぐ

24 スマホは「フリック入力」より、音声入力の「Siri」を使う

25 室温より、「二酸化炭素濃度」の調整で集中力アップ


3章 抱え込まない

結局、生産性を上げるには、仕事の総量を減らすこと
効率(処理速度)を上げることでは、生産性は上がらない

以下の2軸で考える
・自分で工夫する
・周りに働きかける

26 苦手な仕事より、得意な仕事を人に振る


27 どんなにイヤな仕事でも、まず「わかりました」と言う


28 「やらせてください」と言わず、「過去・現在・未来」の3点セットで語る


29 1日を8時間ではなく、6時間で考える

スケジュールは先に提示した者勝ち
相手が誰であっても、自身の都合で候補日程を提示する

人事の常識として、「誰でも2割ほど自己評価が高い」
なので、自身が6時間かかると思った仕事は、7.2時間かかるのが実際
休憩時間を含めると、8時間労働なら6時間で見積もるべき
バッファがないと、「成果が出てないけど、自身に向いていること」に使う時間がなくなる

その日の気分や疲労具合を想定して予定を組む
気分転換を考慮しないスケジュールはモチベーションを悪化させ、生産性も下げる


30 “昇る人”は仕事ひと筋ではなく、「ムダ」を愛する


31 整理整頓の前に、9割捨てる


32 ファイル・フォルダをつくる前に、用語集をつくる


33 “水戸黄門作戦”で上司の横やりに対処する


34 打ち合わせはメモより、ホワイトボードにまとめる


35 対面会議ではなく、電話会議を活用する


4章 組織の「壁」を利用する

「壁は」壊すばかりではない
穏やかな気持ちで仕事する

36 「壁」を壊すより、安全地帯として利用する


37 “表の組織図”にダマされずに、“裏の組織図”で本当のキーマンを見つける



38 そのまま伝えるより、「欲」に訴えかけて動かす



39 根回しはccメールではなく、直接送る


40 仕事は「巻き込み」より、「共通の敵探し」でうまくいく


41 「これでよろしいでしょうか?」より「こうしましょう!」とはっきり言う


42 根回しは「縦」だけでなく「横」もある


43 仕事のできない3タイプにはこう対応する


44 「自分がやった」とは言わず、“ダチョウ倶楽部”の法則でアピールする


45 キーマンより、事務スタッフに頭を下げる


46 ランチは1人で食べず、思い切って偉い人を誘う


5章 自分で「できる」ようになる

上司に振り回されないために

47 実力より先に、「できる人」という認知をつくる

「できる人」の立ち振る舞い
・最初に発言する
・姿勢と声を張る
・空威張りしない
・リアクションは簡単にすぐやるのが鉄則
・仕事以外の教養を持つ

48 実績を積み上げる前に、“虎の威”を借りる

できる人の近くで、仕事のおこぼれをもらうほうが成長できる
ひとりでコツコツやっていてもチャンスは来ない

49 やさしい人ではなく、気難しい人をメンターにする

50 同業ではなく、異業種の成功法則をパクる

51 自分の好きなところではなく、嫌いなところで差をつける

52 月曜ではなく、水曜の昼にスケジュールを練る

53 上司に確認する前に、「SL理論」を思い出す

54 教わるのではなく、モノマネをする

55 OJTは社内だけでなく、社外からも受ける

56 行動計画は細かくではなく、小さく簡単に


おわりに

人にはそれぞれ「持ち味」があり、それを活かすべき
ムダな努力をしないために、苦手なことではなく、得意なことで勝負するべき

優秀なリーダーはミスを気にしない、「自分は運がよく、最後には何とかなる」という根拠のない自信を持っている
普通のリーダーはミスを気にして、反省し、次の打ち手よりも犯人探しに時間を費やす

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