精神科医ぱぐ

精神科医をしています。精神科病院で精神科救急に携わっています。心の健康を守るヒントを定期的にお届けします。

精神科医ぱぐ

精神科医をしています。精神科病院で精神科救急に携わっています。心の健康を守るヒントを定期的にお届けします。

最近の記事

毎日が怠いと感じる人へ

こんにちは、精神科医ぱぐです。 「なんだか毎日だるい」「体が重くて何もする気が起きない」——そんな気持ち、ありませんか?この記事では、毎日が怠いと感じる原因とその対策について、身体的・精神的な視点から詳しく解説します。もしもあなたがそう感じているなら、ぜひ一度読んでみてください。 1. 身体的な原因の可能性 まず、怠さの背後には、身体的な異常が隠れている場合があります。以下のような身体的要因が、あなたの怠さの原因かもしれません。 ① 貧血 特に女性は、生理などで鉄欠

    • 睡眠薬について

      こんにちは、精神科医ぱぐです。 眠れない夜が続くと、心身ともに疲れ果ててしまいます。まずは、睡眠環境を整えることが大切です。就寝前のリラックス、寝室の環境、生活リズムを見直すことで、自然な眠りを促すことができます。しかし、それでもどうしても眠れない時は、病院で睡眠薬を処方してもらうことも選択肢の一つです。 この記事では、日本で使われている代表的な睡眠薬について、その種類や特徴を紹介し、あなたに合った選択肢を考えるための参考にしてもらえればと思います。 1. メラトニン受

      • 眠れない人へ

        こんにちは、精神科医ぱぐです。今回はよく外来で説明している眠れない人向けの記事を書きます。 眠れない人がいたら参考にていただければと思います。 夜、布団に入っても眠れない。そんな日が続くと、心も体も疲れ果ててしまいます。もしも不眠が続いているなら、まずはその原因を知り、適切な対策を取ることが大切です。今回は、不眠症とは何か、不眠が続くとどうなるか、そして不眠の原因と対策について解説します。  1. 不眠症とは不眠症とは、夜間に十分な睡眠が得られない状態が続くことで、日中の

        • やる気が出ないへの対処法

          こんにちは、精神科医ぱぐです。今回はやる気が出ないときの対処法をADHD(注意欠如多動症)の病態と絡めてお伝えします。 「やるべきことはわかっているのに、どうしてもやる気が出ない…」こんな経験はありませんか?誰しも感じたことありますよね。普通の人でもやる気が出ないときはありますし、特にADHD傾向を持っている人にとっては、より頻繁に感じられることがあります。実際、ADHDの診断がつかないレベルでも、傾向がある人はたくさんいます。そのため、やる気の問題を感じるのは決して珍しい

          「適職の探し方」 ~焦らず自分らしく働ける道を探そう~

          こんにちは、精神科医ぱぐです。 「自分に合った仕事、どうやって見つければいいの?」——そんな風に悩んでいませんか?選択肢が多すぎて迷うことが多いですよね。SNSで周りが楽しそうに働いているのを見て、ちょっと焦ったりすることもあるかもしれません。 でも、焦らなくて大丈夫です。適職とは、やりたいことだけではなく、心の健康を守りながら続けられる仕事でもあります。今回は、そんなあなたに合った仕事を見つけるための2つのステップをお伝えします。 1. どんなことでストレスを感じやす

          「適職の探し方」 ~焦らず自分らしく働ける道を探そう~

          「明日仕事に行きたくない……」への対処法

          こんにちは、精神科医ぱぐです。 「明日どうしても仕事に行きたくない」という気持ちは多くの人を悩ませるものかもしれません。今回はその気持ちへの対処法をお伝えできればと思います。 この記事では、「仕事に行きたくない」という気持ちにどう向き合い、どう解決していくかについて、具体的なステップを紹介します。まずは自分の心に耳を傾け、少しずつ気持ちを整理してみましょう。 1. まずは、なぜ行きたくないのか自分なりに考える 最初に、「なぜ自分は仕事に行きたくないのか」をしっかり考え

          「明日仕事に行きたくない……」への対処法

          アンガーマネジメント

          こんにちは、精神科医ぱぐです。 アンガーマネジメントって聞いたことありませんか? アンガーマネジメントとは怒りを上手にコントロールする方法のことです。 怒りに任せて行動し、後から後悔したことは誰にでもあると思います。怒りにまかせて行動すると、普段のあなたが望んでいなかった結果を招くこともあります。大切な人との関係を傷つけてしまったり、冷静に考えれば避けられた行動をしてしまうこともあります。 それで後から後悔する... なんであんなこと言ってしまったんだろ... この記事

          アンガーマネジメント

          完璧主義を手放す 

          こんにちは、精神科医ぱぐです。 「完璧主義」で困ることはないですか? 完璧を求め、頑張り過ぎると心が疲れてしまうときがあります。そしてうつの原因となることがあります。 ただし、完璧主義には良い側面もあります。完璧を求めるからこそ、努力し続けることができ、目標に向かって頑張れることもあるでしょう。 しかし、頑張りすぎる姿勢だからこそ、時に自分を追い詰めてしまう原因にもなります。「できなかったとき、自分はダメだ」と思い込んでしまい、心に大きな負担をかけてしまうのです。 なぜ

          完璧主義を手放す 

          うつの原因とその乗り越え方〜「こうならないといけない」という思考から抜け出す~

          こんにちは。精神科医ぱぐです。 今回はうつの原因となる考え方、そこから乗り越える方法をご紹介したいと思います。 「こうならないと私は幸せじゃない」「自分はこうならないといけない」そんな思いに縛られて、心がどんどん重くなっていると感じることはありませんか? 実は、多くの人がこのような考え方で自分を追い込んでしまい、その結果、心が壊れてしまうことがあります。特に、うつ病を抱えている方の多くが、このような完璧主義な考え方に苦しんでいます。 この記事では、「こうならないといけない

          うつの原因とその乗り越え方〜「こうならないといけない」という思考から抜け出す~

          自己肯定感を育てる「3行日記」のすすめ

          精神科医ぱぐです。 今回は自己肯定感を育てるオススメの方法を紹介したいと思います。 自己肯定感を高めたいと思っているけれど、何をどうすればいいのかわからない…そんなとき、無理せず毎日続けられる方法として「3行日記」を試してみませんか?たった3行だけ、自分の気持ちや出来事を振り返ることで、少しずつ自分を肯定する力がついていきます。 私自身も、以前は自己肯定感が低く、ネガティブな感情に囚われてばかりでした。友達に何か言われるたびに、「自分が悪いんだ」「やっぱり自分は価値がない

          自己肯定感を育てる「3行日記」のすすめ

          ベッドから出られない日に。無理せず試してほしい2つのコツ

          こんにちは。精神科医ぱぐです。3連休最終日ですね。火曜日から学校や仕事。やる気出ないですよね。 「起きなきゃいけないのはわかってるけど、どうしてもベッドから出られない…」 そんな朝、ありませんか?何度もアラームをスヌーズして、気づいたら時間が過ぎていて、自己嫌悪に陥ってしまう。誰もがそんな朝を経験したことがあると思います。 でも、大丈夫。そんな日には、無理せず、ちょっとした工夫で少しだけ楽に起きられるかもしれません。今回は、ベッドから出られない朝に試してほしい「スモールス

          ベッドから出られない日に。無理せず試してほしい2つのコツ

          パニック障害

           歌手の優里さんがパニック障害を公表したニュースを読みました。今回はパニック障害について解説します。  パニック発作の患者さんでよく聞くのは...  朝の通勤ラッシュ中。   電車の中で急に息苦しくなり、心臓が激しくドキドキし始める。手のひらに汗がにじみ、体が震えだす。胸に圧迫感を感じ、呼吸が浅くなり、「このままでは息ができなくなるかも」と強い不安が襲ってくる。 「ここから逃げられない…電車が止まるまで待てないかもしれない」と考えで頭がいっぱいになる。さらに、次の駅まで待

          パニック障害

          不安を解消!自分でできる簡単な認知行動療法(CBT)

          不安や心配で頭がいっぱいになること、ありますよね。そんなときに役立つのが「認知行動療法(CBT)」です。難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は自分でも簡単に試せる方法なんです。今回は、すぐにできる5つのステップを紹介します。不安を感じたら、ぜひ試してみてください! 1. ネガティブな考えをそのまま書き出してみる 不安になると、つい頭の中でグルグルとネガティブな考えが止まらなくなりますよね。まずは、そのネガティブな思いを紙やスマホのメモに書き出してみましょう。外に出すだけ

          不安を解消!自分でできる簡単な認知行動療法(CBT)

          「死にたい…」と思ったときに試してほしい4つのこと

          「もう限界…」「消えたい…」って思うとき、どうしたらいいかわからなくなることがありますよね。誰にも言えなくて、一人で抱え込んでしまうこともあると思います。でも、覚えておいてほしいのは、この気持ちには波があるということ。今はとても辛いかもしれないけど、この波はずっと続くわけではないんです。少しでも気持ちが軽くなる方法を、無理のない範囲で試してみてください。 1. 死にたい気持ちは波がある 「死にたい」という気持ちが強くなったとき、それが永遠に続くように感じるかもしれません。

          「死にたい…」と思ったときに試してほしい4つのこと

          自己紹介

          こんにちは! 精神科医のぱぐです。 普段は精神科病院で、夜間の「死にたい」という声に応える精神科救急の現場で働いています。夜中に心が限界に達してしまう方々に向き合う中で、もっと多くの人が、追い込まれる前に心を軽くする方法を知ってほしいと思うようになりました。 私がnoteを始めた理由も、そんな「夜に『死にたい』と感じるほど苦しい思いをする人を1人でも減らしたい」という思いからです。少しでも皆さんの心が軽くなるきっかけになれば幸いです。