歌詞で楽しむMe Against Myself
おかげさまで先日2/28に新プロジェクト「TRYMATIC」の1stシングルをリリースする事が出来ました。
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こんなものを読んでいるという事はもう聞いてくれたと思うんだけど、万一まだ聴いてない方はちょっと聞いてから読んでもらえると嬉しい。
日本で活動するくせになんで歌詞が全編英語なんだよと思うかもしれないけど、まぁ色々と事情があるんだよと。言い訳はさておき、ちょっとポイントごとに解説しますね。興味がある人にとっては面白いと思うんで。
Tired of making bad decisions, it’s time I play this right
This plastic smile is stuck forever, I’ve never been alright
翻訳:
「悪い選択ばかり重ねて疲れ果てた
今度こそ間違えないようにしないと
ずっと笑顔でやり過ごして来たけど
平気だった事なんて一度もない」
解説:
“Tired of xx”は「うんざりする」という意味で、別に本当に疲れてる訳じゃないです。
“Play xx right”っていうのは、遊ぶって意味だけじゃなくて、演奏もplay、例えばスポーツをやったりするのもplayなんです。だから「今度こそ正しくやろう」っていう意味で捉えてもらえると。
次、プラスティックスマイル。取ってつけたような作り笑いって意味です。この表現はブラフマンなんかも使ってますね。プラスティックって言い得て妙だなと。
Running out of patience
Running out of time
Now I gotta deal with it myself
But search for answer comes up empty every time
翻訳:
「忍耐力も底をつきかけて
時間ももうない
結局自分でやるしかないのか
でも答えを探してもいつも何も見つからないまま」
解説:
この辺は割と普通なんだけど、多分最後の1行が何かのドラマのセリフに影響されてます。書いたのだいぶ前だからどの作品か忘れちゃったけど…
If you could come halfway
Then maybe I could stay
I’m trying to get by
I won’t feel so much pain
If you could stop this rain
And I feel more alive
翻訳:
「歩み寄ってくれたらもう少し耐えられたかもしれない
今はただ生きていくことに必死で
この雨が止んでくれたらもう少し痛みを感じなかったのに
もっと生きていると実感出来たのに」
解説:
Come halfway「中間まで来てくれたら」って訳してるけど、これ、メロディに当てはめなきゃいけない都合上言い換えてるけどホントはmeet me half wayって言いたかった。この手の改変はやらないとボーカルが早口過ぎて死んじゃうので(笑)いつも格闘してます。
Leap of faith lead to my downfall
Now I just wanna crash
I never even want it all
But now it’s gone in a flash
翻訳:
「信じて取った思い切った行動が転落へと導いた
今はただ早く地面に衝突したいだけ
別に全て欲しくもなかったのに
それももう一瞬で消えてしまった」
解説:
Leap of faith、信仰心の跳躍?なんか、思い切って飛んでみるってニュアンスなんですが、清水の舞台から飛び降りる、みたいな感覚なのかな。それがコケたと。この辺の歌詞はMUSEのBlissって楽曲のMVとか、映画「ソー・ラグナロク」でロキが30分間落下してる所を想像して書いてました。
I wanted to end this
I wish I could save it
But I’m on a verge of breaking down
I just can’t stand it
I never planned this
It’s always me against myself
I won’t pretend it
I’m not gonna make it
I’m on a verge of falling down
It’s going nowhere
So now just let me go
翻訳:
「終わらせたかった
救えたかもしれなかったけど
もう崩壊寸前だ
これ以上耐えられない
こんなつもりじゃなかった
いつも自分と敵対してばかり
もう取り繕わない
これ以上持ちこたえられない
もう落下寸前だ
どうにもならない
だから
その手を離して」
解説:
このパートはリポビタンDのCMのイメージですね。でもケイン・コスギが相手のこと引っ張り上げられなくて落としちゃうような(笑)あ、あとMonoralってバンドのTuesdayのMVとかからもインスピレーションが来てる。後半は…怒ってるんですよね。もう手放してくれと。YOASOBIにもそんな曲あったかも。あそこまでディープな歌詞書けねえけどさ…
When all is said and done
I’m broken and undone
Your words don’t break my bones
But I always cry alone
翻訳:
「結局のところ
僕はもう壊れて元通りにはならない
何を言われても平気なつもりだったけど
でもいつも一人で泣いていた」
解説:
When all is said and done直訳すると「全て言い尽くして、やり尽くした時」って意味です。それを言い換えれば「結局」と。Your words don’t break my bonesは、”sticks and stones may break my bones, but words can’t hurt my feelings”(棒や石で叩けば骨は折れるが、言葉で私を傷つける事はできない)っていうことわざから引用してます。
はい、以上で歌詞の解説を終わりたいと思います。
コレを読んでまた曲を聞いてみると、理解の解像度が高くなるのではないでしょうか。リリース一曲目から割と重めなテーマですが、割とポップに出来てると思うので、皆さんの耳と記憶に残りますように。