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【Prologue】まさに出会いは奇跡なGacharic Spin

 Gacharic Spinというガールズバンドに出会って,もう9年になる。きっかけは2014年12月30日の『COUNTDOWN JAPAN』だった。その日は別の某有名3人組バンドがお目当てで参戦したのだが,せっかくのフェスなので他のステージも見たいと思い、自分なりのタイムテーブルを組んだ。その中である時間帯だけ観たいと思えるアーティストがいなかったため、一人参戦だったこともあり,ただ『座れるから』という理由で訪れたのがASTRO ARENA(幕張メッセイベントホール)だった。そしてちょうどその時の出番がGacharic Spinだった。 

 そんな軽い感じで訪れたので当然,予備知識なんか何もない。スマホで検索して出てきたのは色分けされた衣装を身に纏った写真。当時、メンバーカラーごとの衣装はアイドルが着ていることが多かったため、それを見て出てきた言葉は『アイドル?それにしちゃ,6人のうち4人は女として出来上がってんな?バンドなの?音が想像できない…』だった(どんなアー写だったかは以下のリンク参照)。

 ASTRO ARENAに入り,観客席に座った。開始時間は近づいているのにアリーナは半分も埋まっていない。こちらも単なる時間つぶし。そんなに気にもしない…つもりだった。

 開始時間となり,演奏が始まる。アリーナではコアなファンと思われる人たちがスティックライトを振り回す。『ああ,やっぱり単なるアイドルバンドだったか…』と思ったのもつかの間,ある事に気づく。楽器隊の演奏レベルがすこぶる高いのだ。ドラムは男性かと思うくらい力強くビートを刻み,ベースはこれまで見たこともないような高速スラップ,ギターは見た目のロリータっぽさとはかけ離れたテクニックを披露し,キーボードはおっぱいを光らせながら,時折持ち場を離れてセンターでダンサーと一緒に踊りだす。そして聴こえてくる力強いツインボーカル。最初は若いダンサー二人が歌っているのかと思ったが,口がまったく動いてない。そうなると次はギターかベースだが、この二人も歌っていない。誰が歌っているのか探しながら聴き続けていくうちに後ろのドラムとキーボードのツインボーカルであることがわかった。

 『これは久しぶりにすごいバンドを見つけた!!!』と思った瞬間,席から離れてアリーナに駆け込み,わからないながらも最後まで見続けた。そしてフェス終了後、Twitter(現在のX)に『Gacharic Spinが衝撃的だった…』と書いたところ、何人かのファンの方からいいねをいただいた(当時のTwitter(現『X』)はまだ黎明期で今と違い、それほどいいねはつかなかった)。

 ファンの皆さんの一生懸命さにも感銘を受け、さらに興味が湧いたので調べたところ、2015年5月に渋谷公会堂でワンマンライブを行うという。年が明けてからチケットを購入。そこでのパフォーマンスを見て、この超絶エンターテイメント凄腕ガールズバンドを追いかけてみようと思うようになった。

 この偶然がなかったら,一生このバンドを知ることすらなかったかもしれない。まさに『出会いは奇跡』。これからも彼女たちの未来を一緒に歩んでいきたい。


 という文章をツアーパンフ的な要素がある『Gacha-Bon VOL.11』のファンコーナーに送ったのですが、やはり長すぎたのか、暑苦しいのか不採用となったので、ここに掲載しました。


 2025年、活動16年目を迎えた彼女たちは、これまでがむしゃらに突っ走ってきた活動を緩やかにしてそれぞれの活動にシフト。メンバーそれぞれがソロでライブを開催、別アーティストのサポート、ラジオや落語関係のイベント出演など多岐に渡る活動を経て、10月の周年ライブで復活する予定です。

 このnoteではこれまで私が見てきたGacharic Spinにおける節目のライブをDVDやBlu-rayで当時の思いや今改めて見ることでの新たな視点などをこの緩やかな期間中に不定期で振り返りたいと思っています。


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