窓のそと。

窓の外で
ボクらは産まれた

開け放たれた窓から
観る景色は無限

最初は小さな窓だった
窓を発見した人々が
大いに歓喜し
飛び出してった

違ったんだよ

限りある場所こそ
貴重で大切な場所

窓の外はボクらの
大切な故郷

窓の向こうでは
誰もが公平で争いも無い

空と海が混ざりあう
浮かび上がるボクらに
性差も年齢差も無い

それが素敵に見えた

戻ってこれば
浦島太郎
あっというまに
50年たって
白髪のおじいさん

時を忘れ
彷徨ったとは
気づくこともない

鏡の己と
目を合わすことなく

唯一の場所だ
居場所だと
また
向こう側へ
逃げ込んだ

ひとは
もうすでに
時空をこえ
旅に出始めた

もう
宇宙の旅ではない

未来は
時空の旅なのだ