恩師の詩。
恩師センセ
〇〇ちゃん
門出の席上
涙をこぼし
黒板書く
「あの人は
虚栄のために
滅びながら
もがいてる
あの人は
重い心で
言い訳しながら
生きている
あの人は
新鮮な魂忘れ
砂漠のような心で
空虚なみちを
さすらい歩いてる
私は新鮮な空気と
思想を吸い込む
天の法則
地の哲学を学んでる」
と、大きく書いた
みんなでメモした
センセ
心友から
送られた大切な詩
ボクらに
分かち合ってくれた
センセ
その先生は華奢で
よくヒステリックに
大声出してた
「理解できたの?!」
「学ぶ気ないなら
遊びにいったほうがましよ!」
センセ
その先生は小さくて
感動がりで
よく泣いていた
多くの先生たちが
ボクらを
馬鹿にし卑下する中
センセは違った
必死だった
「わからないなら
覚えなさい」
「負けたらだめよ」
「どうでもよくないの!」
「てきとう?
アナタの人生は
適当じゃないのよ」
「バカにされる必要ないのよ」
センセは
教え方も
親たちへの対応も
超ヘタクソだった
そして施設で
劣等生のセンセだった
だけど
他の先生と違った
諦めなかった
ボクたちを
見捨てなかった
必死だった
ボクらは
センセのことだけ
名前で呼んだ
〇〇ちゃん
ボクらの
大好きなセンセ
それは
〇〇ちゃんだ
センセは
感動を与えてくれた
生きる希望と
意味を教えてくれた
ボクらの最高のセンセ
〇〇ちゃん
恩師とは
センセ
〇〇ちゃんのことだ
ボクらはとても
感謝してる
あの時の仲間は
もう半分以上
旅立ちました
ボクらはみんなで
先生の詩を
小さなパネルにして
一緒に燃やして
貰いました
旅立ちの胸に
必ず先生のパネルを
飾りました
ボクからの
反詩
「あの子は
あの日の朝も
同じ空見上げ
無言でした
あの子は
何度も何度も
数を数え続け
今日も7から
進めません
あの子は
手首の傷
増やしながら
部屋の片隅
背中をまるめ
しゃがんでます
わたしは
○○ちゃん会いたいな
大きな声で
聞こえる声で
つぶやきます
すると
みな声をあげます
「あーっ」
「おおお」
「○○ちゃん」
それは
言葉のない
「感謝」です
「感動」です
「ありがとう」
なのです」
白血病になってから
ボクらの存在を知った
そう言ってた
今からでも遅くない
何かできることしたい
そう言ってた
センセには家族もあった
1歳ぐらいの
お子さんもいた
教員に復帰できたのか
ボクらには
知らされてない
あれから
どうなったのか
わからない
突然
先週亡くなった
回覧的な
メール通知
恩師センセは
凛々しい乙女だった
乙とは
闘う若いひとのこと
○○ちゃんに教わった
恩師とは
生涯
○○ちゃんのこと
最大の感謝を
ボクの大恩人です
ありがとうございます
新たなる
旅立ち
いってらっしゃいませ