ストレートorカーブ?
どーもこんにちは パッケージです
今日もシュシュっと書いていきます
問題
投手Aと打者Bが勝負しています。一球勝負です。
投手Aはストレートとカーブを投げる事が出来ます。
打者Bはどちらかにヤマを張って打ちます。
投手Aはストレートとカーブのどちらを投げればより確実に打者Bを打ち取れるでしょうか?
考え方
この問題の考え方は
①鍛錬 ②情報 ③人読み
の3段階に分かれます。
①鍛錬
練習をして球威を上げるという事ですね。
極論ストレートが一億Km出ればへなちょこカーブなんか投げる必要ありませんからね。ストレートだけで勝てます。
この様に「○○だけ投げていれば勝てる」といった必殺の武器を磨くのがこの段階です。
②分析
しかしAさんは人間ですので一億Kmのストレートを投げる事は出来ません。またAさんがどんなに良い投手でも絶対に打たれない球というのは中々難しいでしょう。
そこで必要になるのが「情報」です。ここではAさん・Bさんがストレート・カーブのどちらが得意かという情報が必要になりますね。
事前にコッソリ調査した所どうもBさんはカーブ打ちが得意なようです。対するAさんはカーブを先日覚えたばかり。一方ストレートにはそこそこの自信があります。
この情報からAさんは勝率を
この程度だと見積もりました。
この表を見る限りどうもストレートを投げた方が良さそうです。Aさんはストレートを投げる事にしました。
③人読み
試合当日。打席でBさんは「お前の事は全て調べ尽くしている」という趣旨の事を言いました。
それはつまり両者が
という見積もりを共有しているという事を意味します。
であればBさんはAさんがストレートを投げると考えるはず。つまりストレートを投げると70%の確率で打たれる。
そう考えたAさんはあえてへなちょこカーブを投げる事にしました。これなら打たれる確率が60%に減少するからです。
結果は惨敗。綺麗にヒットを打たれてしまいました。
しかし試合後に話を聞くとやはりBさんはストレートにヤマを張っていた模様。Aさんの選択は間違いでは無かったという事ですね。
考察
①投手と打者の関係
今回の勝負ではBさんの手を読んであえて弱い球種を投げる事で勝率が上がりました。しかし違うケースもあります。
それがコレです。この状況では相手のストレート打ちを読めたとしてもカーブを投げるとさらに勝率が下がるため球種を変える意味がありません。
このような状況は投手か打者が一方の球種を極端に得意・苦手としている時によく起こります。
一億kmのストレートの話とかなり似ていますね。この場合両者ともに考える事がかなり少なくなります。
②弱点の克服
この状況からBさんがストレート打ちを練習して
まで上達したとします。
この場合投手Aがストレートを投げる確率は100%→50%まで低下してしまいます。
この様に弱点の克服を行えば行うほど相手が弱点を突いてくる確率は低くなり練習の成果が埋もれてしまいます。悲しい話ですね。
またこの場合打者Bは能力の偏りでヤマを張る事が出来ないため勝率は((ヤマ当て時打率90%+ヤマ外し時打率60%)/2=)75%になります。
この場合でもBさんの手を読む事で勝率が上がります。
しかしこの読みとBさん練習前の読みには
・前者は完全な運否天賦
・後者は能力の偏りを「そのまま受け取るか」「あえて弱い手を選ぶか」の2つの選択肢から選ぶじゃんけん
という違いがあります。
前者より後者の方がプレイヤーの性格・思考の癖が反映されやすく人間味のあるゲームになっていると筆者は考えます。
最後に
甲子園アツかったすね
おしまい