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低命中技のうんぬん

どーもこんにちは パッケージです

今回はちょっとした小話をします

 

 

はじめに

近頃このような内容のツイートをよく目にする。

「気合玉が全然当たらない。これどう考えても命中率7割じゃないだろ」

「相手の絶対零度が当たりまくる。これどう考えても命中率3割じゃないだろ」

これらは一見ただの思い込みに見える。ゲーム上に示された確率と実際の確率が違っている訳がないからだ。そんな事があれば誰かがとっくに気付いているだろう。

しかしこのツイート、案外的を射ているのではないだろうか…と筆者は考えている。

今回の趣旨はそこら辺。次項から詳しく説明していこう。

 

 

確率

一つ問題を出そう。

「コインを10回投げた時、表は何回出るでしょうか?」
 

…もういいかな?

殆どの人は「5回」と答えただろう。1/2の確率で表が出るコインを10回投げる訳だからまあ当然である。「そんなの分からない」と答えた人もいるかもしれない。

 

ではもう一問。

「コインを10回投げた時、表が5回出る確率は何%でしょうか?」
 

…もういいかな?

答えは約24.6%である。なんと一撃技が当たる確率より低くなってしまった。

あまりの確率の低さにビビった人もいるんじゃないかな?あ、ビビってない?そう…

 

この問題を上のツイートになぞらえると

「気合玉を10回打った時、7回当たる確率は何%でしょうか?」
となる。ちなみに答えは約26.7%である。なんと命中率通りに当たらない確率の方が命中率通りに当たる確率より圧倒的に高くなってしまった。

 

 

試行回数

このような現象が起こるのは試行回数が少ないからである。試行回数を多くすれば実際の数値は確率通りとはいかないがその近辺に収まる。

コインを100回投げて表が50回近辺(45~55回)に収まる確率は約72.8%、コインを1000回投げて表が500回近辺(450~550回)に収まる確率は約99.9%って感じ。

しかし上のツイートのような低命中技は試行回数を稼ぐのがとても難しい。なぜなら気合玉・催眠術・一撃技などの低命中技はその分パワーが高いため「一回当たればゲームが決まる」事になりがちだからである。ここは絶対零度を思い浮かべると分かりやすいだろう。

少ない試行回数によって得られた偏ったデータを鵜呑みにしてしまえば偏った認識が生まれるのも当然といえる。

 

 

感情と記憶

前述した低命中技の「一回当たればゲームが決まる」という特性は記憶にも影響する。

人間誰しも勝てば嬉しいし負ければ悔しい。そして人間は感情を揺さぶられた事柄をよく記憶する生物であるため、「当たれば勝てるはずだったのに外して負ける」「外せば勝てるはずだったのに当たって負ける」といった状況はより記憶に残りやすくなる。

低命中技はこのような状況を起こしやすいため、「確率にそぐわない低命中技の挙動」は他の状況に比べてダントツに記憶に刻まれやすい。

記憶に残っている状況と実際の状況の頻度のズレがこのような偏った認識を作り出していると考えられる。

 

 

まとめ

「気合玉が全然当たらない。これどう考えても命中率7割じゃないだろ」

「相手の絶対零度が当たりまくる。これどう考えても命中率3割じゃないだろ」

といった偏った認識は

・イメージと確率とのズレ
・試行回数の少なさ
・記憶への残りやすさ

から生まれているのではないだろうか。

 

 

最後に

めっちゃ腹減った

あと変な所があればガンガン質問して下さい(確率辺りがかなり怪しい)

反論や意見など下さると泣いて喜びます

 

 

おしまい