【体験記】コーチェラ・フェスティバル 2023
随分と時間が経ってしまったのですが、今年の4月14日〜16日にアメリカ・カリフォルニア州インディオで開催された「コーチェラ」ことCoachella valley music and arts festivalに行って来ました(2週に渡って開催される内のWeekend 1)。人生で一度は行きたいと思っていた世界を代表する音楽フェス、初めて、且つ色々あって一人での参加、自分の適当な性格が重なり、色々大変なこともありました。私的な記録としてレポートを残したいと思います。
日本から現地まで
日本からの会場近くまでの行き方としては、東京>ロサンジェルス空港>パームスプリングス空港、またはロサンジェルス空港からレンタカーなどありますが、自分はロサンジェルス空港からシャトルバスでパームスプリングまで行くことにしました。飛行機代は往復20万円くらい。
今回はコーチェラ行き決定が直前になったので、シャトルバスも数日前にコーチェラのオフィシャルWebからネット予約。125$。ロサンジェルス空港(LAX)からシャトルの出発まで三時間くらい空港のベンチで時間を潰す。出発時間の30分前くらいになり、シャトル乗り場っぽい場所へ行くが複数のシャトルが発着しており、自分が乗るシャトルどこだか全くわからない。よく考えたらネット購入した後に出発場所の案内がなかったことに気付く(直前過ぎてメールが送られてなかった)。焦ってバスのコールセンターに電話。ドライバーの電話番号を伝えられたので必死で携帯にメモ。ドライバーに電話すると真逆の方向であったことがわかり、出発時間が近いのでスーツケースを持ってダッシュ。何とか乗れたがなかなかバタバタなスタート。四時間ほど乗る。所々のステーションで降りられるものと思ってたら、どうやら終点までノンストップっぽいことに気付く(チケットを購入する際に行き先が選べたのを見逃してた。。。)。結果、終点のCoachella会場まで着いてしまう。既に22時。自分が泊まるホテルを大幅に通り過ぎているため、Uberを呼んで40分掛けて引き返す(徒労感)。
ホテルは会場へ行くシャトルが止まるホテルの近くにあるHyatt Palm Springs。1泊7万円で4泊したので28万円(本当は友人二人で折半したかったのでイタかった)。疲れていたのでベッドへ倒れるように入眠。
DAY1
起床して、いよいよCoachellaに向けての準備を開始。今回、パスを現地で受け取る必要があり、これまたトラブルがあったのだけど長いので省略。会場までは会場から周辺エリアを回遊しているシャトルバスで移動。本来、パスは指定の場所へ受け取りに行く必要があるようだが、コールセンターに電話したら、乗る時に購入のメールを見せれば良いと言われる。40分掛けて会場へ。
会場到着。「インフルエンサーのフェス」とも言われるCoachella。Weekend1は特にインフルエンサーが多いと昨日のUberの運転手も言っていた。ただ、実際に会場に向かう人々を見る限りはインフルエンサーのように見える人は割合としては多くない印象。とはいえ、シースルードレスの下に水着を着た女性が多く、インフルエンサーっぽいなって人もいた。レポートなどで良く見た観覧車をテンションがアガる。
最初に観たのは一番大きなステージCoachella StageでPusha T。Liveをやっと観れて気持ちが落ち着く。ステージ端に配信用の同時手話通訳者がいて、身体全体でGrooveを出していてカッコ良かった。
その後は先日の来日Liveに友達が行っていて気になっていたWet Leg@Mojave。
この日、一番観たかったKaytranada@Outdoor Theater。フジロックの夜のレッドマーキーで見て以来だったが、このコーチェラの環境との相性なのか最高に良い空気感で大盛り上がり。
陽が落ちて辺りが暗くなる中、Gorillaz@Coachella Stage。ゲストも多く楽しい。中でもDe La Soulの登場は個人的には最高のサプライズ。「Feel Good inc.」のパフォーマンスを聴きながら、今年の2月に亡くなったDe LaのDaveをこの面子と共に一緒にR.I.Pできたのは嬉しかった。
Outdoor Theaterに戻りThe Chemical Brothers。Outdoor Theaterは2番目に大きなステージだが、観客は埋まっておらず、前の方まで余裕で行ける状態。Coachellaの客層が20代くらいで若いので、フジやヨーロッパのフェスに比べると人気無いのだろうか。とはいえお馴染みの大きなスクリーンを利用したVJとケミカルの音楽の組み合わせは最高。途中、FKJ@Mojaveを観て、また戻った。Coachellaはステージ間の距離が近く、このようにLive中の移動も容易なのはフジとは違う点。ステージ間が近いのに音がぶつからない音響設計はどうなってるのか?凄い。同じ時、一瞬行こうと迷って行かなかったMetro Boomin@SaharaにWeekendが出演していたと後で聴いて悔しむ。
最後にヘッドライナーのBud Bunny@Coachella Stage。プエルトリカンのBud Bunnyだけあって、たくさんのラテン系の観客がLive前から盛り上がっていて、良いvibesが漂っていたのが印象的。
DAY2
今夜は、Coachalle会場の近くで開催される招待制イベント「NEON CARNIVAL」という招待制イベントに仕事関係で参加できることになっていた。日中、Uberで往復して、Rancho Mirageまでリストバンドを取ってきた。
再び、ホテルの近くからシャトルバスに乗ろうとすると長蛇の列。乗車まで1時間くらい掛かった。さらに、乗る際にまた購入のメールを見せたところ本当はパスがないとダメだと注意される。明日は必ずパスを入手すると約束してなんとか乗車。
かなり楽しみにしていたKamasi Washington、Robert Glasper、Terrace Martin、9th WonderからなるスーパーグループDinner Party@Gobiが既に始まってしまっており、ダッシュしてステージへ。何とか終わりの方を見ることができた。
続いて、Mura Masa@Mojave。Mura Masaは日本での単独も二回観てるくらいに好きだが、若い世代のにとっての青春音楽なのかなってくらいに若者達に支持されてた。
次に以前に自分が担当していたブランドのイベントに出演してもらったことがあるSOFI TUKKERのステージをOutdoor Theaterで観る。その後、Yaeji@Gobiを観る。この後、BLACK PINKが控えてるせいか韓国人のお客さんも多い。そして、ROSALÍA@Coachella Stageを後半少しだけ観る。後日、ROSALÍAを配信で見たらとても良かったのでもうちょっと見ておけば良かった。配信も意識したステージング。
ヘッドライナーBLACK PINK@Coachella Stage。なかなか始まらず、目の前にいたテンションの高い学生らしき男女グループのやり取りを聴きながら時間を過ごす。しばらくしてドローン演出開始。この規模のドローンパフォーマンスを観るのは初めてだったので驚いた。しかしながら、ドローン終わってから30分くらいステージが始まらないので、やや間延び感。トラブルでもあったのだろうか。それでも、いよいよステージが始まると大盛り上がり。アジア系初、ガールズグループ初の記念すべきCoachellaヘッドライナーに感慨深い気持ちになる。会場はアジア系の観客のみならずシンガロングしていて、世界的な人気を感じ取れた。
終わる前に抜けて、「NEON CARNIVAL」会場へ移動すべき、Uber乗り場を探す。所々にいるスタッフに聴きながらUber乗り場を目指す。30分以上歩いてそれらしきところへ到着。暗い場所にブラックキャブの運転手が大量に待ち受けていて、話し掛けてくる。それらを振り払いながら、Uberアプリを立ち上げると電波が悪い。会社携帯とテザリングしながら何とかアプリを起動させる。しかしながら、Uberが会場に近づくと運転手から「会場に入れない」というメッセージが入り、キャンセルに。2回くらいそれが続いたので、近くにいるスタッフに状況を説明しても、「ここで呼ぶしかない」とのこと。周りにも同じくUberを待つ人々が数十名いたけど、一台もUberが中に入ってこない。自分の後ろにいたインフルエンサー風の二人はブラックキャブに乗って行った(交渉が漏れ聞こえてきたら、$100と言っていた。ここから20分くらいの距離なのでぼったくりである)。そこから1時間以上粘ったが、全く捕まる気配がなく、さらには電源も無くなりそうになり、諦めてホテルに戻ることにした。また帰りのシャトルバスでもパスが無いことを必死で説明して乗車。時間帯にもよるかもしれないが、会場からUberに乗るのはオススメしない。
DAY3
日中は、Twitterで繋がったCoachallaに来ている日本の方に教えてもらい、シャトルバスのパスを取りにIndian Wells Tennis Gardenへ。やっと手に入れたけど、今日しか使えないのが悲しい。パスを受け取った場所からシャトルで堂々と会場へ。
今年のフジロックでLive Setで出演予定のTSHA@Yuma。Yumaは屋内大きなダンスフロア、TSHAのプログレッシブハウスでガシガシ踊る。フジロックも楽しみ。
続いてもDJアクトの2 many DJ's@Gobiへ。冒頭からYMO「Firecracker」と「サカモトサカモト、タカハシタカハシ」のボイスサンプリング。二人にR.I.Pを捧げていてアガる。
その後、芝生に座りながらPorter Robinson@Coachella Stage。日本のアキバ系アニメ文脈も織り交ぜたVJ。ゲストにMadeon登場。。
そして、Björk@Coachella Stage。現在、ツアーでも展開中のオーケストラセットを観ることができた。
ヘッドライナーはFrank Ocean@Coachella Stage。ホテルに帰ってネット上では賛否(ほとんど否?)の意見で賑わっていたことを知るが、初めて観たFrank OceanのLiveは個人的には大満足。まるで彼のプライベートルームに訪問したかのようなリラックスした空間で、彼と仲間達によるパフォーマンスを楽しむ。スクリーンの映像が映画のようなクオリティだったことも含めて、Coachellaにいるんだけども、これまでとは時間軸が異なるような不思議体験だった。始まるのも1時間くらい遅れたし、そのせいか急なアナウンスで「今日のショーは終わりです」と告げられるなど呆気に取られた部分もあったが、Coachellaの中で一番印象深い時間となった。
24時過ぎにホテルに戻るとパッキングして、仮眠。朝5時のシャトルバスでロサンジェルス空港へ。弾丸Coachella旅は終了。
今回は、準備不足や一人旅ということもあって、色々と大変だったけど、やはり無理して来て良かった。
ヘッドライナーからして、プエルトリコ(Bud Bunny)、韓国(BLACK PINK)、アフリカンアメリカン(Frank Ocean)と非白人のラインナップ。ヘッドライナー以外も様々な国からの出演者が多い(今年は日本からの出演がなかったのは残念)。それに伴ってか、来場者のオリジンも多様。この空気感は新鮮だった。また、「インフルエンサーのフェス」と揶揄されがちなCoachellaだが、実際に来てみるとインフルエンサーではない一般人ばかりで支えれれているフェスであることを確認できた(勿論、チケットの高さはあるので誰でも参加できるフェスとは言い難いが)。また、音楽ジャンルとしてもバンド系が殆どないのも時代を感じた(一方で、他の海外フェスにはバンド系の戻って来ているという話も聞きますが。)。あとは音の良さ、大きく美しいモニター、ドローン演出などは最先端のフェスという感じがした。
というわけで、なかなか行くのは大変だけど、また行きたいと思えるフェスでした。※この先もオマケ記事が続きます。
ここから先はオマケとしてメモ的な内容を書きます。
気候
日中は暑いのでTシャツ、短パンで過ごす。夜はちょっと寒くなるのでパーカーを着用。足元はスニーカー。雨も降らず、足元が悪くなることはないので、街履きのスニーカーで良い感じ。自分はうっかり買ったばかりのスニーカーを一足持って行ってしまい。靴擦れが酷い日があったので履き慣れたスニーカーが良い(当たり前)。乾燥対策で口元を覆うバンダナを持って行ったが、そんなに使わなくても大丈夫だった。Uberで道路を移動している時にぶち当たった砂嵐は凄かったけど。
FOOD&DRINK
円安の影響もあってか、飲み食いは無茶苦茶高い。至る所に売っているレモネード(かなり美味い)が$12(1,800円くらい)、ハイネケン500ml缶が$14ドル(約2,000円)。フードも麺類を食べたら$29(約4,000円)だった。。。
設備
フードエリアの周りには充電用のコンセントが多数あり便利。また、日焼け止めクリームもfreeでもらえる(日焼け止めメーカーのスポンサーによるもの?)。
VIPエリアは通常チケットの倍くらいで買える。ゆるっとステージ観たりするのには良い。若ければVIPじゃ無くてもいい気がする。
移動
会場周辺を警察が交通規制しているため、Uberでの移動が困難なのは上記の通り、Twitterで繋がった方からレンタカーで会場入りしようとしたらDay Parkingが満車で1日目入れなかったという話を聞いたので、自動車も結構大変そう。
ブランドブース
全部を回り切れなかったけど、ブランドが出しているブースの写真。
以上です!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?