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ミスター「貧困撲滅優先」 - 気候変動対策抑制カード#10 COP28バージョン

気候変動対策推進の足を引っ張ろうとする人にも、いろんなタイプの人がいます。
彼らを12のタイプに分類し、よく持ち出される典型的な言い草と、それに対する反論や質問、それへの回答などを12枚のカードで紹介しています(カードに関する詳細は最下部にてご覧ください)。

カード#10はミスター「貧困撲滅優先」です。
(なお、COP28前のバージョンは下記リンクからご覧いただけます)。

#10 MR POVERTY BUSTER

「化石燃料の段階的な削減を急ぎ過ぎることで、我われは世界の貧困層から、自分たちが楽しんでいる高額大量消費型のライフスタイルを奪っている。
誰もが冷蔵庫を欲しがっているのなら、持たせてあげればいいじゃないか。」彼らはそう言います。

質問: 貧しい国ぐにや発展途上国の人びとに、照明、暖房、交通手段など現代生活のあらゆる恩恵をもたらす唯一の方法は化石燃料なのでしょうか?
そして私たちの国はどうでしょうか?

低炭素で地域に根ざした分散型エネルギー供給サービスこそが、開発を要している国のニーズに最適です。ほとんどの発展途上国は、太陽も風力もたくさん備えています。

携帯電話やインターネットがいかに世界中のコミュニケーションを根本的に変えたか。急速な技術革新によるリープフロッグ型発展が起きるのは途上国です。
今後コストが高く付くことがわかっている発電施設は、むしろ彼らの足を引っ張るでしょう。

発展途上国には、エネルギー貯蔵に必要な鉱物や金属が豊富にあるケースも多いのです。
新植民地活動的な採掘主義ではなく、倫理的な投資と貿易によって、化石燃料カルテルが生み出した世界の富と資源の不均衡を是正することができるでしょう。

化石燃料のときと同じように、そして今度は全世界のために、自然エネルギーに投資する必要があるのです。

#10 APPEAL TO WELLBEING

11月30日から12月12日まで、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、アブダビ国営石油会社Adnocのスルタン・アル・ジャベールCEOを議長に、COP28(第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議)が開催されました。
それに併せて、以前に紹介した12枚の気候変動対策推進の足を引っ張っているさまざまな「主義カード」の裏面が更新されました。

今回新たに書かれたのは、彼らの典型的な主張に対するカウンターです。
Islington Climate Centreで10ポンドで販売されていますよ(いろんな主義を持った家族が集まるクリスマス用のギフトに最適ではないでしょうか? とのこと)。


日本語訳はイマイチなところも多々あるかと思います。
「この方が良くない?」というアイデアがあればぜひ教えてください。
Happy Collaboration!


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