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アフガニスタン、ケシ、アヘン、タリバン、アメリカ

私、麻薬というかドラッグというか、そういうものについての知識があまり無いなと気づきました。

世界写経(データブック・オブ・ザ・ワールドを1カ国ずつスプレッドシートに写経していく、四季報写経のようなこと)をはじめ2カ国目、アフガニスタンを写経していたときのことです。
(ちなみにアフガニスタン、正式にはアフガニスタン=イスラム共和国ということをはじめて知りました。)
そこにこんな文章がありました。

世界最大のアヘン生産国。17年のアヘン栽培面積は32万8000ha(前年比63%増)で過去最高。22年は推定23万3000ha(前年比32%増)

『データブック・オブ・ザ・ワールド2024』より

アヘン…アヘン戦争とか、なんか懐かしい響きだなあ…でも、今ってアヘン吸って捕まるとか聞かないよな?
アヘンって流行ってないのかな?
でもえらい増産してるみたいだけど…
そもそもアヘンって何なの?
ヘロインとか覚醒剤とかと違うものなの?

わからないことだらけです。


■ アヘンとはなにか


わからないことはperplexity先生に聞くに限ります。

アヘンは、ケシの未熟な果実から採取される乳液状の物質を乾燥させたものです。以下にアヘンの主な特徴をまとめます:

原料と製造ケシ(芥子、opium poppy)の果実から採取される
果実に傷をつけ、しみ出した乳液を乾燥させて生アヘンを作る
生アヘンを精製し、香料などを調合してアヘン煙膏を製造する場合もある

成分と効果モルヒネ、コデイン、ノスカピンなど約20種類のアルカロイドを含む
主な効果:鎮痛作用、鎮静作用、鎮咳作用、腸管運動抑制作用

医療用途と規制医療では強い疼痛の緩和に使用されることがある
多くの国で麻薬として厳しく規制されている
日本では麻薬及び向精神薬取締法とあへん法で規制

依存性と乱用精神依存性、身体依存性、耐性を有する
乱用すると慢性中毒症状を引き起こし、最終的には精神錯乱を伴う衰弱状態に至る可能性がある

アヘンは強力な薬理作用を持つ一方で、高い依存性と乱用のリスクがあるため、その取り扱いは厳しく規制されています。医療用途以外での使用は違法であり、深刻な健康被害や社会問題を引き起こす可能性があります。

perplexityによる「アヘンとはなにか」

なるほど、アヘンはケシの実からできるので、警察などが「ケシの栽培を見つけたら通報して!」って呼びかけるのですね。
しかも、アヘンからはモルヒネが精製されて強い痛みの緩和に使われるのですね。医療用のモルヒネってありますからね。

『エリア88』で学びましたよ。ミッキー・サイモンが、死の際にいるグエン(トンキン湾の人食い虎)にモルヒネを打ってました。
でも、効きが悪くて喋り続けるグエンが、ミッキーに「モルヒネが効いてきたみたいだ…少し寝るぜ…」って言って目を閉じて、二度と目を開けることはなかったんですよね…名シーンです!
(この辺、わかる人にわかってもらえればいいです。届け!)

話が逸れました。
なるほど、ケシからアヘンが製造され、アヘンからモルヒネが製造されると。

■ ヘロインとか覚醒剤って何?


疑問が浮かぶので、再びperplexity先生に質問。
アヘン、モルヒネ、ヘロインの関係について。

アヘン、モルヒネ、ヘロインはすべてケシ(ケシ科の植物)を原材料としています。

製造プロセス
アヘン
ケシの未熟な果実に傷をつけ、にじみ出た乳液を乾燥させて生アヘンを作ります。
モルヒネ
アヘンに含まれる主要なアルカロイドの一つです。
生アヘンから抽出・精製して得られます。
ヘロイン
モルヒネを化学的に合成して作られます。

特徴アヘンには約20種類のアルカロイドが含まれており、その中にモルヒネやコデインなどが含まれています。
ヘロインは、モルヒネの4~8倍の鎮痛・麻酔作用を持ちます。
これらの薬物は強い依存性を持ち、特にヘロインは精神的にも身体的にも強い依存を引き起こします。

法的規制
これらの薬物は多くの国で厳しく規制されています。日本では「麻薬及び向精神薬取締法」や「あへん法」によって規制されています。アフガニスタンなど一部の国々では、ケシ栽培が重要な収入源となっていましたが、近年では栽培禁止や代替作物への転換が進められています

perplexityによる「アヘン、モルヒネ、ヘロインの関係」

なるほど、ヘロインもケシからできるわけですね。ケシ、万能じゃん。
ついでに覚醒剤について調べたら、これは全く違う種類の麻薬ということでした。

■ アヘン市場のドラスティックな変化


そんなドラッグ商売的には万能のケシ、アフガニスタンでは増産されていたということですが、世界的な産地ってどこでしょう?

調べてみると、アフガニスタン、ミャンマー、ラオス、タイといった国が挙がりますが、タイは生産量が減少しているようです。
そんな中でもアフガニスタンは最大の生産国、市場シェア80%!

しかし、さらに調べると直近では事情が激変しているようです。
2022年までケシ栽培、アヘン生産が絶好調だったアフガニスタンですが、2023年からタリバンの締め付けにより一転して激減し、アヘン生産量は95%減少したとのこと。さすがタリバン、やることがドラスティックすぎる。
これによって、アフガニスタンに代わりミャンマーが世界最大のケシ栽培、アヘン生産国になっています。

■ じゃあドラッグって高騰しているの?


となると、ドラッグは高騰しているのではないかとの仮説が生まれます。
ただ、そう単純ではなく、覚醒剤やコカインなど非アヘン由来ドラッグへ需要が流れたり、混ぜものをして純度を下げたりしているとも言われます。

また、アフガニスタン国内では、タリバンによるケシ栽培禁止は農家の収入低下=国民からの支持率低下につながってしまう、でも国際社会からの支持を得たいタリバンは禁止を緩められないという構図。
そもそも、前回政権を追われる前のタリバンはやはりケシ栽培を禁止したのに、その後アメリカの後ろ盾を得て政権を奪取した勢力は逆にケシ栽培を伸ばしたり。
なかなか捻れているなあと思います。

ただ、合法・非合法を問わず需要がある物が生み出され流通すれば経済は回るんですね。好むと好まざるに関わらず。


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