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トヨタ自動車・渕上佳輝、その能力は一級品! 飛躍が期待される”実戦派右腕”

2021年のシーズン開幕はまだ先だが、プロアマ野球研究所ではオフの間も有望なドラフト候補について積極的に取り上げていきたい。今回は、社会人2年目での飛躍が期待される実戦派の右腕を紹介する。

2020年9月16日 都市対抗野球東海二次予選
東邦ガス2-9トヨタ自動車

渕上佳輝(トヨタ自動車) 24歳 投手 176㎝78㎏ 右投右打 堀越→星槎道都大 ※年齢は2021年の満年齢

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層の厚さは社会人球界でも指折りで、毎年のようにプロへ選手を輩出しているトヨタ自動車だが、今年ドラフト候補として注目を集めることが予想されるのが2年目の渕上佳輝(24歳・投手・堀越→星槎道都大)だ。

そのピッチングを初めて見たのは、堀越でプレーしていた高校3年夏の二松学舎大付戦である。背番号10でありながら、5回から2番手でマウンドに上がると、二松学舎の強力打線を2点に抑え、相手の2年生エースだった大江竜聖(現巨人)に投げ勝つ好投を見せている。オーソドックスだがバランスの良いフォームで、最速141キロをマークしたストレートの勢いは数字以上のものがあった。

星槎道都大に進学後は3年春から主戦へと成長。そして、その名を全国に知らしめたのは4年春に出場した大学選手権だ。福岡大を相手に延長11回、タイブレークの末、0対1で敗れたものの、自責点0、12奪三振と見事な全国デビューを果たしてみせた。高校の時よりもフォームの安定感が増し、最速148キロをマーク。勝負所でギアを上げることができ、タイブレークになるまでは点をとられる雰囲気がなかった。

◆能力の高さは間違いなく一級品!

渕上の社会人デビューとなったのが、冒頭で触れたこの試合。栗林良吏(広島1位)の後を受けて8回からマウンドに上がったが、ワンアウトから連続死球を与えるなど内角攻めが裏目に出て、1/3を投げて2失点で降板というほろ苦いマウンドとなった。

この日は持ち味を発揮することはできなかったが、テイクバックで早めに肘をたたみ、ボールの出所の見づらいフォームが持ち味。くわえて、あまり力強さを感じないフォームで145キロを超えるスピードボール投げられるというのが大きな特長だ。

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