鷺宮製作所・野村工はプロ注目の“強打の外野手” ソフトバンク4位の兄・野村勇は「バッティングは全然、僕より上」
2021年のアマチュア野球も大詰めとなってきたが、来年以降のドラフト候補のアピールは続いており、そんな選手たちを多く紹介したい。今回は11月28日に開幕する都市対抗で注目を集める、強打のルーキー外野手を取り上げる。
2021年10月25日 東京都秋季企業大会
セガサミー4-1鷺宮製作所
野村工(鷺宮製作所) 23歳 外野手 175cm84kg 右投右打 日本航空石川→拓殖大
セガサミーが逆転勝ちをおさめた試合だが、敗れた鷺宮製作所で一際存在感を示した選手が、ルーキーの野村工だ。拓殖大では3年春からレギュラーを獲得すると、東都二部でリーグ6位となる打率.320をマークし、3本塁打を放つなど活躍した。3年秋は不振に陥ったが、4年秋には復調して打線を牽引した(4年春は新型コロナウイルスの影響でリーグ戦中止)。ちなみに、今年のドラフトでソフトバンクから4位指名を受けた野村勇(NTT西日本)は兄である。
今年から鷺宮製作所に入社したが、3月の東京スポニチ大会で全3試合にフル出場。その後、完全に外野の一角として定着し、都市対抗予選では4試合で3安打に終わったものの、JPアセット証券戦では試合を決めるツーランを放ち、チームの勝利に貢献している。
この日も3番、ライトで先発出場した野村は、4回に迎えた第2打席で打った瞬間に分かるホームランをレフトスタンドに叩き込んだ。身長は175cmと決して大柄ではないが、構えが大きく打席での雰囲気も申し分ない。
また、大学時代と比べて、良い意味でスイングが大きくなり、パンチ力がアップした印象を受ける。少しアウトステップ気味なのと上半身の力みは気になるとはいえ、タイミングをとる動きに大きな無駄がなく、しっかり体を残してフルスイングできている。ヘッドスピード、打球の速さともに社会人の中で上位クラスだ。
◆兄弟揃ってプロ入りはなるか?
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