初代ミスタータイガースの母校に注目のドラフト候補!呉港の強打者・田中多聞に10球団が集結…4球団は幹部も視察
「プロアマ野球研究所」は全国のドラフト候補の実力や将来性を分析して、読者の方々にお届けしている。今回は、中国地区の高校球界でナンバーワンの呼び声高い大型外野手を取り上げる。
2022年7月15日 全国高校野球選手権広島大会
呉港4-2安西
田中多聞(呉港) 3年 中堅手 183cm85kg 左投左打
初代ミスタータイガースである藤村富美男の母校としても知られる呉港高校。戦前には度々甲子園に出場し、1934年夏に全国制覇を成し遂げている。近年は甲子園から遠ざかっているが、そんなチームで今年プロから高い注目を集めているのが、外野手の田中多聞である。1年秋から中軸となり、昨年夏は1番打者として初戦ではスリーランを放っている。
この日、4番、センターとして出場。第1打席には厳しい内角攻めでいきなり顔に死球を受け、その後、申告敬遠などもあってノーヒットに終わったものの、それでも随所に高いポテンシャルを感じさせるプレーを見せた。
まず、目立ったのが試合前のシートノックだ。体格は高校生の中に1人だけ大学生か社会人が混ざっているように見え、それでいながら一つ一つの動きに躍動感がある。単純に脚力があるだけでなく、打球に対する反応が良いので落下点に入るのも早い。また、強肩(※投手で140キロを超えるスピードを誇る)が見事で、サード、ホームへ低い軌道で一直線に届くスローイングの迫力は十分だった。
さらに、光ったのが走塁面だ。1点を追う8回表に四球で出塁すると、続く打者の左中間へのツーベースで一気にホームへと生還したが、打球が抜けると判断してからのスタート、そしてそこからの加速は圧倒的なものがあった。
申告敬遠で出塁した9回にも後続のヒットで三塁まで進むと、一塁走者の盗塁を刺そうとした相手捕手の二塁送球間にホームを陥れて貴重な追加点をあげている(記録はダブルスチール)。
高校生の強打者の場合、打つ以外のプレーが物足りないことが多いが、田中に関しては守備、走塁も一級品と言えるだろう。
◆ヘッドスピードは高校生と思えない…管理職が視察した4球団とは!?
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