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ドラフト戦線に急浮上!常葉大菊川・安西叶翔、最速148キロの“本格派サイドスロー” 11球団のスカウトが熱視線

夏の甲子園を目指して、全国で地方大会で熱い戦いが繰り広げられている。「プロアマ野球研究所」では、地方大会で活躍したドラフト候補について、実力や将来性について分析していく。今回は、この夏にドラフト戦線に急浮上してきた高校生の本格派サイドスローを取り上たい。

2022年7月9日 全国高校野球選手権静岡大会
市立沼津0-4常葉大菊川

安西叶翔(常葉大菊川) 3年 投手 186cm84kg 右投右打

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高校生の右投手は、田中晴也(日本文理)、斉藤優汰(苫小牧中央)などが有力なドラフト候補となっている一方で、春から夏にかけて急激に評価を上げていると評判の選手が、常葉大菊川のエース安西叶翔だ。

1年秋から公式戦には登板していたものの、スピードはありながらも安定感を欠く投球が続き、2年秋、3年春もエースナンバーを背負ってはいない。春の県大会では、チームは1回戦で敗れ、この夏はノーシードとなっている。しかし、安西は県大会が終わってから、度々練習試合で好投。高校最後の大会にしてようやく背番号1を背負った。

 この日も先発のマウンドに上がると、3回までを打者9人に抑える圧巻のピッチングを披露した。4回に不運な内野安打で初めての出塁を許したものの、その後も危なげない投球を続け、8回を投げて被安打5で無失点の好投でチームを勝利に導いた。

まず、目立つのが長いリーチを生かした鋭い腕の振りだ。テイクバックは比較的コンパクトで、早めに肘をたたむスタイルだが、肘の使い方が柔らかく、体の前で大きく腕を振ることができている。

球持ちは長く、打者からすると腕を振ってからわずかな“間”があってからボールが出てくるように見えるため、どうしても差し込まれることが多い。

この日は、自己最速の148キロには及ばなかったものの、立ち上がりにいきなり146キロをマークすると、その後もコンスタントに140キロ台中盤をマークした。

カウントをとる際に、少し力を抜いて投げたようなボールも楽に140キロを超えており、数字以上に打者の手元で勢いが感じられた。高めだけでなく、低めのボールも速いというのは得難い長所である。

◆11球団のスカウト陣に強烈アピール!

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