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100年に1度の恋でさえ、何も救いやしない

「どんなにこちらがお慕いしたって、どうにもならない事だし」って一節がやけにチクチクしちゃって。

柴犬の散歩してるわけじゃないんだからって、また笑ってよ。子供みたいなことするなって、怒ったふりが下手すぎて伝わらない優しい声で叱ってよ。

そしたら、きっとまた、無邪気なふりして馬鹿なことだってなんだってできるのに。

君のためならこの命を捧げることさえも厭わないのに。

そしたら、きっと今度は、優しい言葉だけを紡ぎ続けて、音にしていたよ。

ただ手を繋ぐ事さえ許されなくなって、いつの間にか合わなくなった歩幅に埋められない溝を感じて、小走りで追い掛けることも辞めてしまった。

それ以外は何も、どうかしてるくらい何も変わらないのに、どんなに強く願っても、強請っても、努力しても叶わない夢なら、全て壊して、消えてしまいたい。

重ねられた嘘を嘘と知りながら真実に塗り替えることだって、聞き分けの良い"お嬢さん"を演じることだって、水を飲むことより簡単だったのに、金継ぎが出来ないくらいバラバラになった破片が毎朝毎晩襲ってくるの。

苛立つことさえなければ、幸せになれたのか。
否、
夢を壊してしまえば、自由になれたのか。
否、、

楽しささえ知らなければ、ただいつものように、"終わり"を待つだけで良かったはずだった。

夢も希望も見出さなければ、傷付くことも苦しむこともなかったのかもしれない。

馬鹿みたいに朝日が昇る度、そうやって何度も何度も答えのない答えを探し求めて、マスクを濡らし空を見上げた。

太陽が嘲笑い、カゲロウのように揺れて
また儚く色褪せた

目を閉じて想うたびに傷付くだけの世界ならば
涙が枯れるまで永遠に眠りたい

もう飛び立つことのできない折れた翼なら
せめて消え去りたい

持てる力を全て振り絞り
声を大にして歌っても、天には届かない
地に堕ちることも、天に昇ることも許されない


何の罪を背負い、何の罰を受けているのか

悩みを抱えている友を抱き締める事もできず、ただただ共に堕ちていくだけで、無理矢理吐き出そうとした言葉達は全てもつれ、嗚咽となって汚く消えた。

荊棘で作った衣装を纏い、血の涙を流して歌えば届きますか。この想いは、この祈りは、あなたまで届きますか。

どんなに願って、強請って、努力しても叶うことのない夢なら

いっそのこと、ピンクの灰になって天を舞いたい。

ピンクの灰になってアスファルトを汚したい。

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