そもそもの事業の話。OJTで育てること自体は一般的であり、我々はどう異なるか。【2】
パブリックタレントモビリティ、田近です。
前回の同タイトルの記事を川人が書いているのですが、OJTで育てるって普通じゃんって話について、私も書いてみようと思いました。
川人の記事が定義・コンセプトだとすると、私の記事は具体に寄せて書ければいいなと思っています。パブリックタレントモビリティではPM・メンター・キャリアカウンセラーの3者がそれぞれ成長に向けたパワーをかけます。その構造が一般的なOJT育成とは少し趣が異なります。
ヒトの面からの職場環境
メンバーが入った時にどういう体制で仕事をするかというと、
次のような図になります。
メンバーが中心にいて、
PM、メンター、キャリアカウンセラー、同期・同僚
という4人の登場人物がいます。個別に見ていこうと思います。
PMについて
前提として、我々のアサイン体制では同時に数件案件アサインが為されます。そして、それぞれの上長は理論上全て異なる可能性があります。複数アサインを行うコンサルに割とある形式と思います。なので、メンバーの方は3つの案件に入っていて、PMのAさん、PMのBさん、PMのCさんという3人のプロジェクト上の上司のもと仕事をします。
PMは普通に案件上の上長としてメンバーを育成・指導します。
メンターについて
よくある機能としては、メンバーにとっての「斜めの関係で、相談していいよ」というヒトを作っておく。作ってどうするかというと、半期なり四半期なりの評価サイクルと連動して、面談を入れるルールになっている、というものです。
パブリックタレントモビリティではこの点でかなり異なります。パブリックタレントモビリティのメンター機能はいわゆる上司に近くなります。ただし案件上の責任者自体は他の方(=PM)になる。
多少変わっていくとは思いますが、メンターはメンバーが参加する案件の客先打合せ、社内打合せ、個別の社内打合せ、基本的には同席していくことを想定しています(勿論、一定自立していった際には異なりますが)。
メンバーがPMの指示を受けて動く場面で、当然のことながら、これまでの手癖・成行きで”良い行動”は取れないことが多いです。
客先打合せ、社内打合せ、個別の社内打合せに同席して、一般論ではなく、今回の場面における"良い行動"をメンターとして把握しておくように務めます。
把握して、伝えるかどうかは別問題ですが、
一旦それを伝えるシーンを想定すると、具体的な背景(あの時顧客はこういっていて、それを受けてPMは目的をこう考えていて、それに基づき指示がこうあった)をもとに、本来取るべきであった行動を伝えます(単純に道1つじゃなくて、大概分岐がたくさんになりますが)。
ともかく、メンターは理想としては普通にメンバーと一緒に案件に入っていく、でもPMとメンターで基本的なやり取りはしてもらう。メンターとしては、(メンバーが)様々なPMや同僚と仕事をする中で、各メンバーの個別の特徴を把握していき、成長のキーを探します。
キャリアカウンセラーについて
これは普段の仕事上の関係とは少し異なる関係者が当たります。3~5年後のパブリックタレントモビリティの卒業後をどうするかを一緒に話をしながら、整理していく機能を持っています。
この働きにより、長期での自己イメージと現状の自己のギャップが明確になっていき、日々の仕事から何を得て成長すればよいかが明確になってきます。入社時点で次のキャリアイメージがはっきりしていない方もいらっしゃると思っていて、それはそれで一緒に悩んでいければ、と思っています。
同期・同僚について
学び合いができる関係ができないかなぁと思っています。この関係をどう具体化&創出していくかは一つの課題ですね。少しイメージはありますが、まだしっかり考えられていないな、と思います。集まった方々が勝手に仲良くなってくれれば特に設計もあまり必要なさそうですけど。
「仲良くなる→学び合いができる関係」ということではないものの、コミュニケーション量が多い関係性があれば、割と学びの要素は乗せやすいかなと思っています。
終わりに
パブリックタレントモビリティが考えるOJTって何って話で言うと他にもあるのですが、一旦OJT段階での人間関係図(職場環境)でした。
終わりになって気づきましたが、タイトルの「OJTで育てること自体は一般的であり、我々はどう異なるか。」をまっすぐ書けてないですね。
整理しますと、下記3点がよくあるOJTの構図とは職場環境上、異なっている点です。
(1)PM、メンター、キャリアカウンセラー(勿論、同期・同僚もですが)の3者がそれぞれ成長に向けたパワーを投じる
(2)メンターが伴走する構造がある
(3)キャリアカウンセラーという機能が明確に存在している(通常、"上司"機能に一定内包されますが、パブリックタレントモビリティでは卒業という概念があること、成長にパワーをかける趣旨から機能を独立して切り出しています)
ヒトの面からの職場環境以外にも「我々がどう異なるか」という点について書くべき内容はある気がしますが、それはまた別の機会に。