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値上げ値下げを時間で考える

生産に使える時間は固定費の関数である、と解説しました。

この考え方を販売戦略における値上げ値下げに適用すると、このように表せます。(市場のニーズが満たされていないという前提です。)

一般に値上げをすると販売量が減ります。その結果は利幅が増えて限界利益額が増えるもしくは、販売量が減って限界利益額が減ってしますのどちらかになります。

また、値下げすると販売量は増えます。その結果は利幅が減って限界利益額が減るもしくは、販売量が増えて限界利益額が増えるのどちらかになります。

もちろん販売の現場では、どちらの方法をとっても限界利益額を増やす努力をする事になります

一方、生産可能な時間という切り口をくわえると。
値上げ⇒量が減る⇒時間が余る。
値下げ⇒量が増える⇒生産量がボトルネックになる。
と言えます。

いずれにしても、固定費以上の限界利益額を得なければなりません。

値下げする場合は、生産可能時間は固定費の関数なので販売戦略は固定費=生産に使えるリソースを横にらみにしながら行う事になります。
つまり固定費=生産に使えるリソースを多く使える会社の戦略です。

一方、値上げする場合は、生産に使える時間があまります。この時間をつかって改善活動を行いリードタイムを短くすることで顧客満足を高めて販売を増やすという戦略になります。

どちらを選択するのかは、自社と市場と競合の様子を見て決定する事になりますが、多くの中小企業の場合は潤沢なリソースがないので値上げ戦略を基本にする事になります。

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