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スチャリット・バクディ, カリーナ・ライス『コロナのマスクを剥ぐ: 新たな数値、データ、背景』③

感染は感染の発症とは同じではない  ある細胞が感染したことは、必然的に発病したことをも意味するわけではない。たとえば多くのヘルペスのウイルスには、ほとんどの人々が感染をしており、それらは人々の内部に生息しているが、にもかかわらず、このことはまったく気づかれることはない。著者たちだって、世界の人口のほとんど百パーセントと同じくらい、この点では同じである。 健康上の障害には、根本的には二つのパターンがありうる。  1. ウイルスを原因とする細胞機能の障害によるもの、あるいは  

    • スチャリット・バクディ, カリーナ・ライス『コロナのマスクを剥ぐ: 新たな数値、データ、背景』②

      第一章 実験室生まれのパンデミック  コロナ危機が戦慄すべき仕方で証明したのは、近代医学の根本原則と認識を無視したり、それを退けたりしてしまうと、どれほどの悲劇的結末が引き起こされるかということである。  これまで重要視されてきたのは、感染症の診断確定に際しては、病歴(既往症)の調査と患者の検診こそが、医療行為の中心になければならないということであった。実験室での検査が付け加えられうるのは、たとえば類症鑑別や療法決定にそれが役に立つときだけであり、それ以外のケースはまったく

      • スチャリット・バクディ, カリーナ・ライス『コロナのマスクを剥ぐ: 新たな数値、データ、背景』①

        Dr. Karina Reiss, Dr. Sucharit Bhakdi, Corona Unmasked: Neue Zahlen, Daten, Hintergründe, Goldegg Verlag GmbH, 5/2021 『コロナのマスクを剥ぐ: 新たな数値、データ、背景』、スチャリット・バクディ, カリーナ・ライス、2021年5月 はじめに 読者の皆さんへ  誤解を避けるために言っておきましょう。この本は一般向けの科学本であり、日常的に医学的な専門論文を

        • ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』⑥

          5Gネット (S. 26)たとえばレントゲンの放射線のように、強力な放射線が生物学的システムに影響を与えることは、自明のことである。また生物学的システムは微細な刺激にすらも感知しており、それが感知されないにしても、その刺激を遮断することがまた、ある有機体にとっては非常にエネルギーを労することであり、また疲労の蓄積するプロセスもである。いつこの疲労が機能上の障害に転ずるかは、時間の問題であるに過ぎないのだ。ある人が何か月か何年も、そのような光線の刺激に曝されるならば——遅かれ早

        • スチャリット・バクディ, カリーナ・ライス『コロナのマスクを剥ぐ: 新たな数値、データ、背景』③

        • スチャリット・バクディ, カリーナ・ライス『コロナのマスクを剥ぐ: 新たな数値、データ、背景』②

        • スチャリット・バクディ, カリーナ・ライス『コロナのマスクを剥ぐ: 新たな数値、データ、背景』①

        • ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』⑥

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』⑤

          合理的な政治であれば、どのような数値を重んじるべきなのか 私たちがいまわかったことはこうである。 ・メディアにおいて報告されている感染者数は、感染者数ではなく陽性の 検査結果の人数である。 ・またそれが伝えているのは、実際にどの程度の人々が罹患したかではな いし、ましてやどのくらいの人々が重症になったかでもない。 ・報道されている数値は比例に基づく数値ではない。どのくらいの数の検査が行われているのかについては、それは何も語っていない。したがってそれは、感染の拡大について何も

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』⑤

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』④

          「陽性率」とは何を意味するのか  メディアにおいて常に「感染者数」しか語られないということ——これは皆がわかっていなければいけないことだが——これこそが詐欺なのである。こんな数値がもてはやされているのは、どれだけ多くの検査が全体に実施されているのかが決して伝えられることなく、ただ陽性という検査結果が出た人だけを発表しているからである。ある感染症がどの程度危険なものなのかを知ろうと思うならば、どのくらいの検査が陽性で、どのくらいの検査が陰性であったのか、それをまず知らなければな

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』④

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』③

          あらゆる検査の根本的な問題  まず知っていなければいけないのは、どんなに有効性が確証された検査であったとしても、検査システムそのものに内在している誤差を含んでいるということである。[S.14] まず第一に、このような検査においては、感度と特異度の二つが問題になるということを覚えておこう。「感度」という言葉は、ある検査がどれほど敏感な反応を示すものか、つまりは本当に感染している人の何%をその検査は把握できるか、を意味している。数多くの検査対象者において、感染しているにもかかわら

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』③

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』➁

          第一章 いくつかの医学的側面 間違った概念と間違った数値  [S. 11] 詐欺は数値によって始まる。ニュースの報道においては、あらゆるところで「感染者数」について語られているが、しかし実際に伝えられているのは感染の数ではなく、陽性の検査結果の数なのである——そして、これは同じものではない!というのも、いま採用されている検査は、Covid-19-ウイルスの存在を証明をするには十分な信頼性のあるものではなく、むしろ数多くの偽陽性という結果を生じさせるからである。Deutsch

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』➁

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』➀

          Gedeon, Wolfgang, CORONA, CRASH, und Bürgerkrieg: Auf dem Weg in eine globale Diktatur, WMG-Verlag, 2020 政治的背景をもったパンデミック [S.7] コロナとは何だろうか。それは大いなる詐欺なのか。それとも死への危険なのか。あるいは何らかのその中間にあるものなのか。しかし、その中間とはどこにあるのか。  しかし確かな事実はたくさんある。それはまずは、国家と政治が一つの虚

          ヴォルフガンク・ゲデオン『コロナ、衝突、内戦: グローバルな独裁への道?』➀

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』⑥

          市民宗教としての定着  アメリカの人類学におけるボアズ主義者の支配によって、遺伝的ないし進化生物学的な問題設定がそこから排除され、思弁的で非科学的な研究(たとえばマーガレット・ミードによるサモア人についての研究など)が模範的な科学として認められるとともに、また異常なまでの権威と一般性を獲得することになった。いまやアメリカの人類学者にとっては、すべての生物学的-遺伝的な論証が人種差別的なものとなり、また環境と教育を強調することが、原理的に反-人種差別的なものとなった。たとえば精

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』⑥

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』⑤

          アシュレー・モンタギュー  人種という概念をタブー化するのに先駆者的な役割を果たしたのが、ボアズの弟子であるアシュリー・モンタギューである。モンタギューは一九〇五年にイズラエル・エーレンベルクとしてロンドンの労働者居住地区イースト・エンドで生まれ、ロンドンのユニバーシティ・カレッジで心理学と人類学を学んだ。そこで彼は、古いイギリス貴族の響きをもったモンタギューという名を名乗りはじめ——モンタギューはノルマン系を起源とする——さらに上層貴族のアクセントを身につけた。それを彼は一

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』⑤

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』④

           ボアズは、科学者としてのみならず、情熱的に「人種差別」や反ユダヤ主義と闘い、そしてアメリカの黒人の要求に身を捧げる政治活動家として、自分自身を理解していた。彼自身がそう語っていたように、学問というのは「微細な事柄における政治」なのである。アフロアメリカンのもつ遺伝的に条件づけられた性質ではなく、人種主義的な差別にこそ、彼らの社会的状況の原因はあるのである。白人の国民と黒人の包括的な混血と、黒人が完全に白人のうちに混ざってしまうことによって、アフロアメリカ系住民の問題は解決さ

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』④

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』③

           引き続いて一九七〇年代までアメリカの人類学を支配したボアズの弟子としては、ルート・ベネディクト(一八八七-一九四八)、マーガレット・ミード(一九〇一-一九七八)、アルフレッド・L・クレーバー(一八七六-一九六〇)、アシュリー・モンタグ(一九〇五-一九九九)、アブラム・カーディナー(一八九一-一九八一)、ジェフリー・ゴーラー(一九〇五-一九八五年)などがいる。ボアズ学派は、文化とは学習によって刻みこまれるであると考えた。人間の行動は文化によって条件づけられ、だからこそ最高度に

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』③

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』➁

          はじめにボアズありき  1890年代以来、アメリカの人類学——それはヨーロッパとは違って、生物学的な人類額と文化人類学(エスノロジー)や比較言語学をも包括している——において、フランツ・ボアズは、指導的な人物であった。アメリカの文化人類学者であるマーヴィン・ハリスは、彼をして、「社会科学の歴史において最も影響力をもった人物の一人」と名づけている。そしてアメリカの科学史家であるカール・デグラーは、人種という門代におけるアメリカの社会科学者へのボアズの影響は、過小評価できないと

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』➁

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』➀

          Andereas Vonderach, Die Dekonstruktion der Rasse: Sozialwissenschaften gegen die Biologe, ARES Verlag, 2020 序文  今日のドイツで生まれ育って、学校に通うか、あるいは大学で勉強をしたことのある人ならば、知っていることがある。それはすなわち、人種などというものは存在しない、ということだ。それは確かに日常的な経験とはちょっと違ったことを語ってはいるが、しかしながら教師

          アンドレアス・フォンダーラッハ『人種の脱構築: 生物学に反する社会科学』➀

          【ユンゲ・フライハイト紙】出生時における性別の確定: トランスジェンダー法: アムネスティ・インターナショナルがハンガリーを批判

          2020年5月20日 ブタペスト発: 人権団体アムネスティ・インターナショナル(AI)が、ハンガリーにおける性別登録についての法改正を厳しく裁断した。「このような立法は、トランスジェンダーやインターセクシュアルの人々をさらなる差別に曝すものである」、ハンガリーのアムネスティ・インターナショナルの報道官はdpa通信に対してこう語っている。彼によればハンガリーは、中世へと逆戻りしているのである。 火曜日にハンガリー議会は、出生に際して戸籍上の個人登録に記載された生物学的性別の

          【ユンゲ・フライハイト紙】出生時における性別の確定: トランスジェンダー法: アムネスティ・インターナショナルがハンガリーを批判