見出し画像

【ファジ応援記】〜切磋琢磨〜(J1リーグ第4節vs清水エスパルス(H))

【〜お読みになる前に〜】
 ご覧いただきありがとうございます。
 サッカー初心者がファジアーノ岡山を応援し、感じたことを書いています。1感想として楽しんでいただけたらと思います。
 ※敬称略で記載します。ご了承ください。

【3行要約】

・サッカーの醍醐味を全て感じられたベストゲーム
・GKが主役
・自然と応援したくなる空気

【プレビュー】

 昇格組同士の戦いとなる今節。ファジ、清水エスパルス共に開幕戦から勝ち越しており、失点数は共に1と非常に好調なスタートを切っている印象です。

 ファジにとって、昨シーズンダブルを喫している相手。新たな選手も加わった今、昨シーズンのリベンジに全員が燃えているはずです。また、アジアカップから戻った佐藤龍之介、新加入の昌也の出場を個人的に期待してます。

 清水エスパルスは、前節広島相手に引き分けたものの、乾選手をはじめ、J2を優勝した実力を備えた選手が揃っています。
 また、ルカオキラーである高木選手など、ファジと相性が良い選手が多く、先の横浜FC戦で感じたやりにくさを感じさせてくるかなと考えてます。

【スタメン発表】

 (昌也スタメンじゃん!!!)布陣的に左WBとしての出場を予想しました。

 連戦の聖を休ませる目的もありますが、メンバーを大きく変えない木山監督の下で加入直後にスタメンということから、昌也が短時間でフィットしているというメッセージを感じました。

 また太田龍之介が控え登録。自身で話していた「強み」を見つけ、伸ばしたことの評価と考えています。自身の「強み」を見せてくれることを期待しています。

【全体レビュー】

〜前半〜

 試合直後、エスパルスはファジと同じフォーメーションとなるミラーゲームとなりました。エスパルスは対戦相手によって柔軟に陣形を変えてくることも強みの1つですね。

 スタート直後は直前の雨の影響を受けたピッチコンディションやガンバ戦の疲労から、清水ペースの攻撃が多くなり、自陣に押し込まれる展開となっていました。

 やはり狙われたのは、左WBで出場した昌也のサイド。逆サイドは、高さのある立田・貴博がいるため、狙われる回数は少なかったと思います。

 特に裏のスペースを狙われることが多かったです。フィットしてるとはいえ、微妙なズレの部分を狙われている。むしろ、それくらいしか狙われてないあたり、昌也が短期間で仕上げてきた(って、、コト!?)完成度の高さを感じました。。

 エスパルスは、ロングボールは立田に対応されることを想定しショートパスで崩す、しかも狙うエリアはファジの左サイドということで、高さ勝負を避けながら、攻める形が多かったです(ファジにとっては狙われるエリアの限定がしやすいという印象です)。

 20分、ファジがボールを握るものの、中央・サイド共にエスパルスが非常に硬くブロックを敷いていたため、横パスのみのこう着状態になりかけていました。

 こういうシーンだからこそ、ここ3試合で見せたダイレクトプレーが効果的と感じました。江坂、神谷など突出したサッカーIQを持つ選手がいるから実現可能と感じています。

 22分、北川選手にボールが収まりかけたところを田上がファールで止めます。
直前まで攻撃的陣形であったため、守備陣形は乱れています。そこを整える時間を創り出すファール、カードなしで止めたあたり、非常にクレバーと感じました。

 42分、江坂のスルーパスからの抜け出しから岩渕がキーパーと1対1の絶好機。岩渕のシュートはキーパーに阻まれました(決めろぉーーー)

 一歩が大きかったか、相手DFとキーパーのポジショニングが良かったか、左足でシュートを選択しました。

 ここでよぎったのが、今季のキャンプ。江坂のプレーに触発され、逆足の精度向上もこだわって努めているとのこと。
 良いエゴとして、逆足で決めることで自信を確かなものにしたかったのかもしれません。

 昨シーズンの岩渕であれば、体を開きながらでも右足のループを決めていた印象があったため、悔やまれるシーンと感じました。

 互いの攻守がドラスティックに入れ替わる見応えのある前半は、決定機はあったものの、J2で鍛え上げた守備の硬さを崩せず、スコアレスのまま、前半終了です。

〜Half Time〜

チアイベント中。iPhoneカメラの限界を感じた

 今節は、チアダンススクール生のイベントが、試合開始前にありました。
 他クラブの本格的なチアリーディングとは別の良さを感じます。特に大きな舞台で子ども達が主役になる機会があるファジのチア。まさに「子ども達に夢を」を体現してると感じます。二人の卒業する子、今までありがとう、そして新しい世界へ!

 それでは、後半に行きましょう!

〜後半〜

 後半初めに書いちゃいますが、昌也の印象、ボールに関わる機会は少ないけどめっちゃ走るなぁ、でした。
 スタッツを見返しても、一人だけ群を抜いた走行距離とスプリント数になっています。ガンバ戦の疲労を考慮しても、いかに攻守に走っていたかがわかります。
 スピードが武器ではない分、走行力で補っているという印象でした。

 後半も開始15分程は、エスパルスに攻め込まれている印象。

 ただ、ポジティブな点としては、スルーパスなどのシーンはありましたが、核となっている選手である乾(ファジとの縁からあえて選手付けしません笑)に決定的な仕事はさせていなかったと思います。

 62分、PA内の田上のファールにより初めてのVARの介入があります。
 結果はファール判定で、PKを与えてしまいます。

 また、PKと重なりましたが、岩渕、一美→ルカオ、太哉と交代します。

 ここで鳥肌が立ったシーンが、PKとなった瞬間からのブローダーセンコール。
会場が一気に1つとなり、行方を見守りました。

 結果は

PKストップ!!!!!!
昨シーズンに続きまたもシャットアウト!!!

 止めた瞬間のスタジアムは、こちらが得点したと感じられるほどの勢いで湧き上がりました。そこから一気に応援のボルテージも上がり、勢いをファジへ持っていきました。

 しかし

 直後、北川選手の裏抜けに対し田上の守備が甘くなりあわや失点というシーン。
 ここはブロが抑えたものの、直後のCKからの続いた高木選手のクロスに住吉ジェラニレショーン選手のヘディングで失点となります。

 一連のシーンでポイントとなったのは田上。

 おそらく直前のPKを取られたことで、強い当たりにいきづらくなったこと、またPKを与えたことによるメンタル回復が間に合っていなかったと感じています(難しいところですが、阿部海大との交代で、立田を中央CBにスライドさせる対応もありかなと思いました。)。

 昨シーズンならため息が出てしまいかねないシーン。
 選手もサポーターもむしろここから巻き返すという闘志を感じました。

 70分に江坂の逆足クロスから太哉が合わせるも、高木選手に抑えられます。

 ここで流れを引き寄せるべく、神谷、貴博→バモ竹内、聖を投入します。
また聖の投入により、昌也が右WBへスライドします(えっ、昌也器用すぎ)

 直後の74分CKから値千金のゴール!!!!

 途中加入の聖から江坂がすらし太哉がヘディングで叩き込む!
 昨シーズンの長崎戦のゴールを思い出す、GKが一歩も動けない完璧なゴール

 得点直後さらに応援のボルテージが上がり(今節何度もボルテージが上がりまくってます)、メインスタンドからも大きな拍手も加わり、ここから勝ち切るという気持ちがスタンドを包み込んでいます。

ゴール時の気持ち:ここから5点いこう!!!勝ち切ろう!!!

 77分、左WBの聖のクロスに右WBの昌也がドンピシャでヘディングを叩き込むも、沖選手のスーパーセーブにゴールを破れません。(沖やべぇよ、、、)
 昨シーズンなら確実に1点のシーンを防いでしまう。J1のクオリティの高さを感じました。

 そんな勢いの中、アクシデントが起こります。

 エスパルスのPA内で競り合った際に立田が衝突し、起き上がれない状態になりました。
 時間はかかりましたが立ち上がりプレーをしていました。ただ、脳震盪が起こってないか非常に心配なシーンでした。

 また、フィジカルコンタクトで笛が鳴りがちな内容の中で、止まるまでに時間がかかったと思います。
 APTの話題がありますが、最も大切なのはAPTの長さを伸ばすことではなく、選手の体です。選手生命を優先したジャッジを求めたいと感じました。

 後半46分、江坂→太田龍之介に交代。J1デビューとともに、前線に高さのある選手を投入して、優位性を保持したい狙いと感じました。

 アディショナルタイムも激しい攻守のやり合いが続きましたが、互いにゴールを破ることはできず。ドローで勝点1を分け合う結果となりました。

 昨シーズン、シーズンダブルとなった相手対して引き分けであったことは、ファジが成長しているとポジティブに捉えられると考えています。

「ぴの的注目ポイント」

・諦めないメンタルを体現したプレーと雰囲気

 失点直後、選手もサポーターもここから勝ちに行くという強い気持ちを持っていたとスタジアムにいて感じました。

 失点して「うわー、やられたぁ」みたいなネガティブな雰囲気より「ここから3点、4点とって勝とう!」というかなりポジティブな雰囲気を全員がつくり出していたと思います。

 POのスローガン「全員で勝つ」

 POを勝ち抜いたこと、J1の20番目のクラブとしてのチャレンジ精神を選手・サポーター共に根底に持っていることを感じる試合でした。

「ぴの的修正ポイント」

・展開力

 双方のパス図ですが、ガンバ戦に比べると中央のパスが少ないです。
 ファジがWBからの攻めを主体としていますが、それでもかなり狙いを絞った上でのパスと感じます。

また、ボールロストエリアも特徴的で、相手陣内の中央がブランクになっているなど、ロストしていないのではなく、中央ではボールを持てていないと考えました。

 強い印象として残っているのは前半20分、神谷と藤田が展開に苦しみ、横パスの連続で重たいシーンがありました。

 通すスペースがないほどエスパルスの守備が強固だったと感じてます。
 J1で求められるものの1つに「速さ」があると思います。トランジッションなどの時間的なもの、そして、ボールや走りなどの速度的なもの。
 速く正確にというサッカーのベースを徹底することで、強固なブロックも突破できると感じます。その点で、藤田を始めに印象的な縦パスを通しているシーンも散見されました。

 サイドからの攻撃は、既にこの4戦で効果を実感していると思います。
 今後対戦相手もスカウティングが進み、既存の攻撃のみでは突破できないシーンも出てくることが予想されます。そのため、ファジも新たな武器を身につけていくことを期待しています。

【MIP(Most Impression Player)】

個人的に最も試合中に印象に残った選手をファジと対戦クラブから1名ずつ、その理由と共に紹介します。

・ファジアーノ岡山

〜松本昌也〜
 昌也、2年前くらいからチームにいるよね?と思うくらい、フィットしていました。急なポジションチェンジをはじめ、適応力の高さと今後の期待を込めて選出です。

・清水エスパルス

〜高木践選手〜
 喜丈ばりの積極的な攻撃参加とアシスト、そしてルカオ、一美を抑える守備と非常に嫌な選手(褒め言葉)でした。ファジにください(だめです)。

【あとがき】

 昨シーズン完敗の相手に、引き分けた試合。

 それも一方的に攻め込まれなんとか耐えたのではなく、互いの攻守のターンがあり、ほぼ互角の戦いと言っても過言ではないかと思います。

 まだシーズン序盤ですが、今シーズンのベストゲームの1つを観ることができたと感じています。

 ドラスティックに攻守が切り替わり、セットプレーは互いに決定機を創出するハラハラドキドキの展開。ピッチ外では、互いのサポーターが誇りを持って声で、拍手で応援を行い、それに合わせて自然と応援する人が増えていく。
 そして、試合後は互いに縁のある選手を温かく迎える雰囲気。

試合後挨拶に来てくれた、乾。(ファジに来ないかい??)

 試合中は切磋琢磨し戦い、試合後はサッカーが好きという共通点で一致する。

 そういったサッカーの良さを全て感じられる試合だったと感じています。

 それゆえ、観たいのに観ることができなかった人がいることが悔やまれます。

 この、サッカーの、スポーツの持つ力をより多くの方に感じてもらいたいと強く願います。

 次節はアウェイ浦和戦。
 CWC出場と豊富なタレントを揃え、何より日本で最も熱狂的なサポーターがいるクラブと真っ向勝負を行います。

 ファジがJ1で戦える力があることは証明されつつあると思います。
 完全アウェイの試合を制し、さらに自信を確信にできる結果になることを期待し、現地で応援に行ってきます(せっかくだから関東のファジサポさんとお話しできたら嬉しいと思ったり、、、)。

↓↓↓↓著者の自己紹介はこちら↓↓↓↓

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集