見出し画像

【感想】〜ココロヒトツニ トモニタタカウ〜 第37節.vs藤枝MYFC(ホーム)


【〜お読みになる前に〜】
ご覧いただきありがとうございます。
このページは、サッカー初心者が試合観戦して思ったことを綴っています。
専門的に見れる方、クラブを応援してる方から見るとズレている内容もあるかもしれませんが、1感想として楽しんでいただけたらと思います。

【3行要約(さらっと読みたい方へ)】

・全員がゲームチェンジャー
・クラブとは多くの人の支えでできている
・堅守は武器になる

【スタメン発表】

前回から輪笠選手、齋藤選手が代わり、藤田選手の復帰、太田選手の控え入りです。

木山監督の想定するベストメンバーを戻した形です。また太田選手が控えにいる意図としては、後半のクローズ部分で4-4-2の陣形でルカオ選手と2トップにし、後ろのコンパクトな陣形と前線でのボール保持を狙ったものと考えました。

個人的には、前向きなで複数得点を狙いとして、前節非常に高いパフォーマンスを魅せた、輪笠選手がスタメンと考えていたのですが、藤枝MYFC矢村選手へのボール供給を切ることを重視し、藤田選手を選出したと考えました(輪笠選手みたかった、、)。

【全体レビュー】

〜攻撃面〜

前半、得点こそ入らなかったものの、一美選手のボックス内からのシュート、本山選手のミドルなど得点の匂いがするシーンは多くありました。

一方気になったことが、各選手のワンタッチが大きくなっていたことです。
あと一歩のところで気持ちが入りすぎていたのか、藤枝の選手に回収されるシーンが散見されました。

狭い空間を攻略するために、積極的に最終ラインからサイドチェンジを行うなど、藤枝の陣形をズラしながら穴をつく攻撃を見せていましたが、2・3列目のコンパクトな陣形、バイタルに入ったファジの選手に対し2人で対応にあたるなど、藤枝の高い守備意識に苦戦していたように感じました。

後半は、53分、一美選手を起点に、鈴木選手→木村選手→一美選手の繋ぎで、ポゼッション主体の藤枝相手にアイディア溢れるショートパスで崩していたシーンは鳥肌が立ちました。惜しくも一美選手のシュートはポストの右に外れてしまいましたが、バイタルでの崩しに期待が持てるシーンでした。

また、この試合の最大の転換期は、ルカオ選手、神谷選手の投入です。
前線におけるタメを作り、フィジカル勝負に置いて他の追随を許さないルカオ選手。投入後は、ルカオ選手にボールを集中させることで、藤枝陣内におけるボール保持が増えるようになりました。特に、相手選手2人を背負いながらのボールキープなど、前線の支配権を取り戻すプレーで、ラインの押し上げに大きく貢献しています。

また、神谷選手は、単独でのドリブルで空間と時間をつくり、プレースキックでは田部井選手と異なる球種を蹴ることができるため、セットプレーに幅を持たせられます。加えて、神谷選手、想像以上にプレス時の走りの強度が高いです。元々走る選手というイメージはなかったのですが、試合を重ねるごとにプレス時のスプリントの強度が高まってると感じます。
試合を作りながら、チームのために献身的な走りをできる選手。一人で何役担うのか、ポテンシャルの高さを常に感じさせる選手です。

このように誰が出てもゲームチェンジャーになれるファジは本当に層が厚く、1人の選手頼りの戦術ではないため、誰が出ても期待ができます。

加えて注目したのが、前節ゴールを決めた一美選手。今節ゴールとはならなかったものの、チーム最多の5シュート。前節で枷が外れたか、自身でゴールを狙う機会が増え積極性が増したと感じました。最終節、POでも勝ちにつながるゴールを期待します。

1点目:藤枝DFの死角から、ルカオ選手のタックルから奪取したボールを岩渕選手がそのまま持ち込み、GKと1対1の状況を冷静にループシュートでゴール。
岩渕選手の得意な得点パターンの1つで、かつ相手GKへ精神的にもダメージを与えることのできるループ。いわき戦から3連続ゴールの岩渕選手。このままPOも含め連続ゴールを期待できるプレーでした。
また、ボール奪取後、神谷選手、藤田選手も全速力で駆け上がり、マークを引き連れたことで、岩渕選手が勝負できる環境のお膳立てをしていました。
この攻守におけるトランジッションの速さ、岡山の強みの1つが表現されていたシーンでした。

2点目:神谷選手からのCKを田部井選手が頭で合わせ追加点。CKは体格や身長がある選手に当てることが定石ですが、それを逆手に取り、田部井選手に合わせたプレー。綺麗に藤枝DF陣がニアサイドによったファジの選手につられたことで、田部井選手がフリーとなる位置へJ1クラスのプレースキッカーである神谷選手の高精度クロス、最高です。この選手がファジに加入してくれて良かったと心から思います。

【得点シーンのひと言感想】
1点目:この岩渕のゴール前での落ち着きなんなの!?
2点目:今日田部井がMVPだったら絶対アクリル色紙買う、絶対買う!!

〜守備面〜

試合当日は11月とは思えない暑さで、木村選手が走りきれなくなっていたことは、ファジにとって誤算だったと思います。結果全体としてプレスがかかりきらず、藤枝のポゼッションに持ち込まれて、体力を削られたことで、苦しい展開になりかけていました。

プレスからリトリート気味に守備対応を行っていたことで、藤枝に最終ラインでボールを持たれているシーンが増えていました。特に藤枝のGKは、DFの最終ラインまで上がり組み立てに参加することで、常に数的有利の状態を作っていたことも、ファジアーノが前線からプレスをかけにくくなっていた要因であったかと思います。

しかし、藤枝の前線に高さのある選手が少なく、また、ショートパス主体のポゼッションであったため、ロングボールを入れるシーンが少なかったこともあり、脅威ではなかったと考えます。その1つの要因は両WBの積極的なアップダウンによって、藤枝のWBに裏を取らせることがなかったため、藤枝としては、裏を狙うボールを供給する選択肢が消えていました。

プレスからリトリートへシフトしていたファジですが、こちらもルカオ選手、神谷選手の投入後から、プレスのラインが高くなり、改めて高いラインからのボール奪取が増えるようになりました。

また、得点まではセカンドボールを取りきれない状況が散見されたファジですが、得点後は藤枝サイドも攻める必要が出てきたことで、強引でもロングボールが増えるようになり、セカンドボールの回収も安定してきました。

終盤、竹内キャプテンと柳(育)選手の投入から4−4−2の布陣にシフトし、さらに強度の高い壁として相手攻撃陣を弾き返しクローズとなりました。
柳(育)選手が最終ラインに入った際は、元々固い守備がさらに安定し、見ていてどんな相手も弾きかえす安心感があります。

〜そのほか〜

・今節Cスタには、12000人を超えるサポーターが駆けつけており、試合前には、スタジアム全体で応援の練習を行った甲斐がある程、応援の圧、一体感が出ていました。僕はいつもどおりGATE10付近での応援でしたが、メインスタンドからの拍手や声援がいつも以上に聞こえ、Cスタ全体がファジアーノを支えていると感じる雰囲気でした。J1クラブの応援に匹敵する応援ではなかったでしょうか?

・試合中、ルカオ選手、神谷選手がサポーターの応援の煽りをしていました。選手からの煽りは非常に応援側も力が入ります。応援の圧が何段階も上がることで、見方選手の勢いは増し、相手選手やサポーターへは圧として襲い掛かります。
勢いを相手に渡さず、自分たちが勢いに乗るための手法をわかって実行できる選手は貴重です。

・セレモニー中にありました、ボランティアの方々の表彰。単純計算で300試合もボランティアされているというのは、約15年も毎試合ボランティアされているということです。円滑な運営や全員が帰った後の片付けなど、縁の下の力持ちとして支え続けている方がいるからこそ、今のファジがあると感じます。改めて感謝の意を表します。

【まとめ】

試合当日は26度と11月になったことを疑うような暑さでした。そのため、当初想定していた前線からのプレスを行ってはいたものの強度を下げ、リトリート気味に対応することが増えていました。

予想外の気候とPO進出に向けたプレッシャーがある中、前節からの連勝の意識を全面に出し、選手、監督、スタッフ、ボランティア、サポーター、全員が一体となり戦った結果の勝利であると考えています。

まさに総力戦、「ココロヒトツニ トモニタタカウ」を体現した試合と感じました。

また、藤枝のベンチワークを後手に回らせていたことも注目です。攻撃のオプションを出させる前、そしてファジの選手の疲労が見え始めた絶妙なタイミングでの交代で、ファジの交代選手に対する対応のための交代を余儀なくされた藤枝。
フィールド外の監督どうしの采配勝負も先手を打ち勝負をかけたことも勝因の一つと感じます。

そして、今節でPO進出が決まりました!
他会場の結果との兼ね合いもありますが、後半戦でファジが勝ち取ってきた結果が実を結んだ結果の1つです。
ここからは、ホームで試合を行い少しでも選手に有利な環境をつくるためにも、1つでも上の順位でPOを迎えるための戦いが始まります。

次節も勝利することが必須である一方、同立の勝ち点になった場合は、得失点差の勝負となります。
現在(11月3日)の得失点差は千葉が23、山形は15、仙台は7、そしてファジは19です。
全てのチームが同勝ち点になることはありませんが、いずれのチームと勝ち点が並ぶ可能性はまだあります。その際に順位を決める要素が、得失点差。
シーズン通した堅守と後半から爆発した攻撃力を持ったファジの得失点差は19です。

1点でも多く取ったチームが上の順位となる状況で今までの積み重ねが活きてきます。ここで、ファジが発揮してきた堅守が武器となったのです。

残るは最終節、そしてPOの2試合の計3試合。
最後まで連勝を重ねJ1の景色を見に行きましょう!
そのための後押しを全力で行っていきましょう!

【Coffee Break】

・言わずと知れたサッカー王国静岡県に位置する藤枝市は、名波浩さん、長谷部誠さんをはじめとする一流のサッカー選手を輩出しています。岡山からも日本を代表する選手が輩出されることを願っています。

・勝利した時に「バモ」しか言えなくなる竹内キャプテン大好きです。残り3試合もキャプテンの「バモ」祭り見たいですね。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集