知恵者とコミュ(10)そうやって頑張っていく
知恵者は、ただ知恵のみある者は、会社の中で特殊な地位にいる。実力者のようにはなれないし、ただの凡人として気楽に生きることもできない。それは、知恵者のみに課せられた人生の使命が存在するからなのだろう。
それが、私は孤独者の世話なのだと思っている。我々は人に教えることができる。そのくせ、人の上には立てない。だから、自分が何かをしたと納得するためには、孤独者が復活するのを助ける以外にない。それが功を奏するかと言うと、前にも述べたようにおそらくそれは望めないだろう。孤独者は孤独者かるべくして孤独者であるからだ。
それでも、私たちはその孤独者を一日一日救うことで、何かを得る。それが何かはよくわからないが、きっとそれは、超未来に我々が世界を救うという構図で成り立つ「我々の救われ」なのであろう。それを馬鹿にして生きた方が、生きることを馬鹿にしている。
だから、あまり偉業を気にしないで、目の前の人に何ができるか考える日々を楽しんだ方がいいと思う。それは、他の人の成長をただ望むのではなく、とてもとても長い目で、見守っていくことなのではないだろうか。
とはいえ、まだ道半ばの私も、答えが出るときは望んでいる。いつか皆が救われますように。