ちぐはぐな会話#22
※見出し画像は公式サイトのフリー背景用のものです
未遂事件
「なあ、殺人未遂事件とかってあるじゃん」
「うん」
「それって、結局、未然に犯人を捕まえたわけではなくって、殺人を失敗したところを捕まえただけなんじゃないの」
「まあ、起こってからじゃないと捕まえようがないし。お前は明後日、人を殺しそうだから逮捕する、って無理があるよね」
「明らかに殺人をしそうなその瞬間に捕まえたり、抑え込んだりするのであればね」
「そのうち人工知能が犯罪をしそうな人を予測して、ずっと公安が見張ってる時代がくるかもね、まさに攻殻機動隊みたいな」
「ん~、でもどれぐらい前のときに捕まえるのかな。麻原彰晃がまだ1歳ぐらいの赤ん坊のときにだよ、ずっと未来にこいつは凶悪犯罪を犯すことになるから逮捕する、ってできるわけないよね」
未遂事件2
「凶悪事件が起こるたびに規制が厳しくなったりするよね」
「モデルガン事件とか、最近だとガソリン放火事件とか」
「そうそう。で、結果論だけどその規制があまり効果的でないような気がする」
「まあ、そうだろうね。いくらでもウソつけるし。犯罪者は嘘がうまいかもしれないし。ガソリン買ったやつをずっと見張ってるわけにはいかないからね。」
「そこらじゅうに凶器になりそうなやつが売ってるし。包丁とか、ただの紐とか。花瓶、金づち、まあなんでも凶器になるね。」
「これから人を殺すぞ、という念というかそういう意識をモニターできればいいのだが。」
「やけに緊張してこわばった顔するとか。でも、演技されてしまって、平常心でグサッとやるやつは区別がつかないだろうね。」
「頭の中をモニターできたとしても、そこらじゅうの人が一瞬でも”殺してやる”とか”死ねばいいのに”とかおもったら全員捕まえることにしたら、まあ大変だろうね、多すぎて」
未遂事件3
「交通事故を未然に防ぐ方法はいくらでもあるんじゃないの」
「そうだね、最近のクルマはかなり電化されてて、いろんなセンサーもあるから、危険運転しそうだとか、病気とかで意識がないとか、感知できるかも」
「そもそも、ほぼみんなスマホとか持ってるんだから、その電波強度などから距離を推測して、近づきすぎたら急停止するとかできそうなもんだよね」
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