ハッピネス・イズ・ア・ウォームガン
納屋の扉を開けた瞬間目に入ったのは、壁に飾られている火縄銃だった。 面倒なことになったなと思った。確か、偶発的に銃火器を見つけたときは警察に届け出なければならなかったはずだ。 俺は火縄銃をしばらく凝視して、金具から白色のタグがぶら下がっていることに気づいた。「東京都教育委員会届出済」法的に何らかの手続きを踏んだ上でこれはここにあるのだということだけは分かった。追加の情報が必要だ。高校生である俺の情報源は限られる。まず頼るべきは友人だった。
「よく来たな。では今日もやって行くぞ