クローゼットの君へ
昨晩、前職の上司と会う夢を見た。
声をかけるのもためらわれるくらい怯えていて、数年間顔も合わせていない彼はいつでも表彰台に立っているかのように堂々としていた。
喉から名前を絞り出そうとした瞬間、声が枯れて、自分がどうしようもなく彼よりも下にいるのだと思い知り、ゲームオーバーと表示される代わりに夢は切り替わる。
そこで私は敵に内蔵を切り裂かれる数秒前に、朝6時のベッドの上に戻ってくることになる。
心と身体が不可分ならば、その夢の前半と後半もオーバーラップする。
前職から離れて何