ロシア直送暴れスカ神輿「THE HATTERS」
Всё хорошо.
彼らを、今の私のロシア語力で表したらВсё хорошоとしか表現することができない。正確に言うと「Всё」は「全て」、「хорошо」は「良い」の意味を持つ言葉だが、Всё хорошоでは「大丈夫」という意味になる。
日本語で言えば「良いと感じる要素しかないので『全てが良い』としか言えない」が正しい。
さて、私は今一切大丈夫ではなくなっている。何故ならTHE HATTERSに出会ってしまったからです。こちらの画像をご覧ください。
ベースでっか
??????
なんかでっかい原チャみたいなのにみんなで乗っている。
あまりにも広大な土地に生まれたロシアのチンドン屋(褒め言葉)、THE HATTERS。今回は私がなぜ彼らの音楽に行き着いたかの道筋を記録しておく。何故なら人が何かにハマった時というのは基本的に気が狂っており、経緯をすぐに忘れてしまうから。
人生で一度きりしかやってこない「ハマったきっかけや良いと思った要素を取り込んでいる状態の初速」は、記録しておかなければならないと法律で決まっている(決まっていません)。
上記のように、以前LittleBigにハマった時の初速も記録しています。
本題
毎日のようにLittleBigのMVを見まくっていた私は、ある日ふと気づいた。
LittleBigのMVにめちゃくちゃ出ているこの人は誰だ?
UNOのMVに。
HYPNODANCERのMV。
さらにはS*ck My D*ckのMVにも。
いや出過ぎだろ流石にこれだけ出てれば何この人めっちゃLittleBigのMV出てくるやんつって調べるだろ!?こっちはオタクなんだぞ。
HYPNODANCERのMVで彼が着用していたバンド名がめちゃくちゃ印刷された布で仕立てられたスーツのおかげで所属バンド名が秒でわかったのは非常にありがたかったです。なるほどTHE HATTERSさんというバンドさんの人なんだ〜。よしグーグル検索。
即座に出てきたTHE HATTERSのロシア語wikipediaの概要欄。
堂々と鎮座するLittle Big Familyの文字。
えー!そもレーベル一緒なん!?聞いてみよ〜〜〜!になるだろ。こっちはオタクなんだぞ。
言わずと知れたEvery day I'm Drinking
言えなかったI love youみたいな見出し。
さて。我らが(我らが?)LittleBigの「Everyday, I'm drinking」。みなさんもうご存知ですね(強気)!
THE HATTERSはこの名曲をカバーしています(カバーどころかライブにLittleBigのみなさんが来て歌ったりしている)。というわけで、彼らの音楽を一切聞いたことがなかった私は、まずそのカバーに手を染めた。
知ってる曲聞くと嬉しくなるよね。なんでだろうね?メロディを知ってるからなのかな。なんか脳が喜ぶっていうかさ。私バカだからよくわかんないけどさ。
マジでこのMVだけはもうこの記事読まなくて良いから見て欲しい、できればデカい画面で見て欲しい。素人目に見ると一発撮りに見えるんですがすごくないですか?アレンジもさることながら畳み掛けてくるMVの展開が最高すぎる、めちゃくちゃだよもう。圧巻の一言。スタンディングオベーション。
で、は?良すぎか?となるだろこんなの。私、気になったバンドとかってYoutubeのプレイリストまるごと1日聴きまくっちゃうタイプなんだけど、その日の夕方にはユラ・ムジチェンコさんのインスタをフォローしてたね。
バイオリンの精霊か何かか?
ロシア語のwikipediaによれば彼らは「ストリートフォークアルコールハードコア」を掲げた、音楽的および演劇的プロジェクト……とのこと。掲げたスローガンの通り、注目すべきはライブパフォーマンス。
アコーディオンとかバイオリンってそんな暴れながら弾けんの!?!?
これはこの前行われた有観客ライブのダイジェスト映像、2分ちょっとなので是非ご覧ください。
日本だとライブ中に動画撮ってSNSにアップするのは禁止されてることが多いけど、ありがたいことにTHE HATTERSはそうではない。会場に赴いたファンによるライブ撮影動画がインスタなどにアップロードされているし、公式アカウントがストーリーでそれを紹介したりしている。バンドの方針によるんだろうが、どっかのクソウィルスのせいで今海外に気軽に行けない人間には非常にありがたい救済措置だ。
日本の場合は、動画撮影はNGだけど写真撮影はOKなアーティストも増えてきた印象。
「言語」は、音楽を聞く障壁にはならないが……
本当に、私は2ヶ月前はロシアに微塵も興味がないただのオタクだったのに急にロシアのバンドに立て続けにハマってしまって、自分でも状況がよくわかっていない。ただ、音を聞けば「良い」という感情が沸き起こる。その事実だけが私に再生ボタンを押させる。
しかし、英語や日本語で翻訳、またはローカライズされた歌詞、文章やSNSの投稿を読んだとしても、彼らの言語を学び理解していかない限りは、彼らに近づいているとは言えないと私は考える。
母語が日本語である以上は「歌詞」という切り口から彼らの音楽を語ることはできない。しかし、言語が理解できなくても「音楽」そのものを聴くことは可能で、好きか嫌いかの判別をつけることができる。私は彼らの音楽が好きだ。これは確かだし、少しずつでもそれらをもっと知りたい、理解したいと思うのは自然なことだ。
Всё хорошо, И я не все хорошо.
「良いと感じる要素が多すぎて全てが良いとしか言えない。そして、私は正気ではない。」これを今の私のロシア語力で表すと「Всё хорошо, И я не все хорошо.」となる。文章的にめちゃくちゃにも程があることだけは分かる、今の私の頭には文法も格変化も何も頭に入っておらず、キリル文字の発音をやっている段階だからだ。本当に、これが今の精一杯だ。
しかし今後、彼らの音楽、言葉、文化に触れていくにつれ、少しずつでも正しく表現できるようになっていくはずだ。何故なら私はオタクだから。
何が言いたいかというと、
全ての人間にTHE HATTERSを聞いてロシアの魂を感じ最高の気分になって欲しい。
ただそれだけです。
よろしくお願いしま——————————————す!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
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