尾瀬のミニ観察~第25回~
前回は、「ルイヨウボタン」を紹介しましたが、今回は「ミズバショウ:雪に守られて」についてご紹介します。
(25)「ミズバショウ:雪に守られて」
ミズバショウを含めサトイモ科の植物は熱帯を起原としている。同じ科のサトイモやコンニャクの種芋は、秋に畑から掘り出され、納屋でワラなどをかけられて、寒さに害されないよう守られている。
ミズバショウも同様に、雪という布団をかぶって冬を過ごす。雪の上は零下二桁の寒さでも、雪の下は地熱に暖められ0度よりは下がらず、ぬくぬくと春を待っている。だが雪のない太平洋側には、分布しない。芽が寒中の気温にさらされて枯れ、子孫が残せないからだ。
次回は、「ヒツジグサ:性転換する花」についてご紹介します!