魚座土星期をどう活用するか①
ホロスコープ的にビッグイベントの多い2023年の最初の山が、この3月です。
動きとして、
*2019年末から水瓶座に滞在していた土星が魚座に移行
* 2008年から山羊座に滞在していた冥王星が水瓶座に移行
* 去年の8月から双子座に長らく滞在していた火星が蟹座に移行(だいたい火星は2ヶ月ほどで移動するので異例の長期滞在)
こんな感じです。
この中でももっとも大きなイベントは冥王星の移動なのですが、これは後ほど。
今回は3月7日からはじまる魚座土星期について考察してみる。
まず、ホロスコープでは、
太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星
10個の天体の配置や角度などから流れや性質などを読むものです。
個人のホロスコープなら、その人が生まれた瞬間の天体図から、その性格や運勢などを読む。
また、現在進行しているホロスコープから、その時勢を読んだり、未来の動きを予測することができる。
天文学というのはもっとも古い学問と言われていて、占いというより、統計学として今もなお研究されているものです。
さて、その10個の天体も大きく二つに分けられます。
土星以内のものと、土星以外のもの。
土星より内側のものは「個人」の領域であり、土星より外側は「社会」「世代」「時代」などを作ると考えられています。
というのも、地球から離れれば離れるほど、一周するのに時間がかかるわけで、冥王星なんて一周するのに248年かかるので、
一つのサインに入ると15年から20年滞在することになります。
そういうことから、トランスサタニアンと呼ばれる、天王星、海王星、冥王星の3つから、社会の動きや時代の潮流を読まれています
そして土星です。
この星は「個人」と「社会」の間にいる存在となります。
つまり「個人」が一人の人間として、「社会」という大きな集団に入っていけるように促す役割というのが私のイメージ。
よくホロスコープ界では、土星のことを「土星先生」なんて呼んでいますが、スパルタ教師の役割なんですね。
その力は、「制限」と「試練」として課題を与えて、自分自身と向き合うというものなので、怖がられたりもするのだけど、わたしは土星はすごくポジティブなものだと思っています。
ぬくぬく家庭で育てられていればたしかに心地よいかもしれないけれど、外に出ないとわからないことはたくさんあります。
学校に行けば嫌なこともあったり、怖い先生に厳しくトレーニングさせられることもあって、
「ああ、やだな、面倒だな」
ってなるかもしれないけれど、そのおかげで、
「あ! こんなことができるようになってる!」
と、知らないうちに成長できていたりします。
先日、宇宙飛行士として選ばれた米田あゆさんの経歴を見ると、あまりにも神々しいもので、宇宙に行ける人というのはこういう選ばれし人生を歩んでいるのだなとしみじみ感じましたが、きっと米田あゆさんは、普通の人以上に、たくさんの試練や制限というトレーニングを受けてきたのだろうなと思います。
だけど、それを苦労とあまり思わずに、むしろ前のめりに享受できる方なのでしょう。
つまり土星というのは、怖がっているとただのつらいだけのものになってしまうけれど、前のめりに受け入れていくと自分を成長させるのにめちゃくちゃ有効的なのです。
(②に続く)
(ホロスコープは趣味で、本業では小説やエッセイを書いています。
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(40代、シングルマザーの早織は過去に自分を苦しめた愛しい人のSNSをこっそりフォローしている。そんな時にその恋のライバルだった友人と再会……止まっていた時間が動き出す。『たこせんと蜻蛉玉』光文社 絶賛発売中)
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