欲求とか好奇心とか感情を満たすのではなくて、大人になった私はきっと音楽に支えて欲しかった
久しぶりに聴きたくなった曲がある。
芸大に通っていた学生時代、一番聴いた曲トップ3には入るであろう曲。
「どこが好きなの」と言われれば「可愛いから」が理由。
そんなに深い意味は、無い。
社会人になってからの“音楽”は
自分の欲求や、好奇心や感情を満たすためではなくて
どこか、自分を支えてもらいたくて聴くようになっていた。
寝る前、頑張りたい時、踏ん張りどころ…
共に一緒に歩いていたパートナーのような存在から、いつしか上司と部下のような、時に添い寝してくれるような存在。
カラオケで歌える曲がないから、だなんて繰り返し聞いていたJ-popはただ、疲れてもうどうしようもなく気分を上げたい時に聴くお決まりの曲になった。
聴きたくなる場面や曲調、アーティストは変化して、耳に届くころには私をどこかホッとさせてくれる。
急に聴きたくなって、
ああ聴きたい。そんな喉が乾くような感覚。
前よりも、色んなジャンルをあさるようになった。前よりも、聴いている時間も増えた。
くすぐるような曲ではなくて、
今は心を満たしてくれるような曲が良い。
勝手に支えて欲しいだなんて、前よりもすこしだけ、ワガママに音楽を聴いているのかもしれないな。