お腹の中から私を見て「笑ってるのに悲しそうだから」と言った話。#子は親を選んで来る 話かも。
子供は2歳まで、お腹に入る前の記憶がある。
そんな都市伝説のようなものがある。
子がリラックスしている時にうまく訪ねれば一度だけ、その話をしてくれるというものだ。
長男が二歳になる頃だろうか。
当時住んでいた吉祥寺のマンションの、角部屋だった二階のリビングに柔らかい日差しが入り込み、なんだかいい香りのする昼下がり、白いカーテンが波打っていた。
長男が鼻唄を歌いながら部屋の真ん中で座り込み、玩具遊びをしていた。
私はダイニングテーブルでお茶を飲みながら、開け放たれた