「丸いものが好き」
2018/8/27 届かないものへの憧れ
ほろ酔いの日曜日から日付が変わった。人々が恐れ戦く月曜日が訪れたのである。それはそうとして、昨日は満月であった。
満月には心惹かれる。そして、感傷的になる。
- これから日を追うごとに小さくなっていくことを思うと。
- 二度と満月を見られないのではないかと。
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私は丸いものが好きである。丸いものは何とも可愛らしい。実用面からしても、丸いものが理に適っていることは少なくない。もはや円周率さえ魅惑の数字である。
一方で、私は丸くない。外面について言えば、太れば少しは丸くなる。しかし、内面はどうしようとも丸くなれない。それどころか、刺々しいのではないかと危惧する程である。それでも、丸くなろうというつもりは全くない。
刺々した私が丸っこい物を抱きかかえたら、きっとそれを傷付けてしまうことであろう。時に愛情が凶器へと転じることくらいは知っている。それならば触れるべきではないのかも知れない。しかし、触れてはならないもの程惹かれてしまう。
月は手が届かないから、その点は安心である。
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明日から、月は少しずつ小さくなる。次に満月を迎える頃、暑かった夏が懐かしくなっていることであろう。
ここまでご覧頂いただきまして誠にありがとうございます。 大事なお時間に少々の笑顔をお届けできれば幸いです。