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志村ふくみ100歳記念
作品とともに紹介されている志村さんの言葉が、とても興味深かった。
“染めるときにはたくさんの色が現れてくるのに
そこから掬い出せたのはほんの僅かな色だった”
という内容の言葉に、
(原文をちゃんと書き写さなかったので、私の読み取ったニュアンスのみで伝えております)
「染織と音楽とは似てるのかもしれない」と感じた。
本当は音は無限にあるのに、楽譜に書き取るのは難しい。
それと似てるのかな、と。
志村さんの言葉は、作品を観ながら読まないと意味がないかも。
景色を見て感じたこと
文学に触れて感じたこと
そういったものを染めと織りで表現してこられたのだ、
ということがよくわかる。
『色と光のこころみ』という作品は、
その名の通り染織でどうやって色や光が表現できるか、というもののようだったが、
クレーの絵のような感じになっていて、
驚くとともに面白いと思った。
今回一番気に入ったのは『奥琵琶』という作品。
月光の道ができる静謐な琵琶湖が
ありありと思い浮かべられた。
行けて良かった。
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