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1人でライブビューイングに行った話


今日は東京ドームで応援している韓国アーティストのライブがあるはずの日だった。


年明けにライブが決定したと発表された時はそれはもう喜んだ。

コロナウイルスにより世界を自由に行き来できなくなってから早2年近く。

こんなに長く会えなくなってしまうなんてだれが予想しただろう。

やっと会える!そう思って予定を空け、チケットを購入したが、現実はそう甘くない。

オミクロン株の感染急拡大により、彼らが来日出来なくなってしまったのだ。

代替措置として、先月ソウルで行われた公演を上映してライブビューイングを行うとのこと。アンコールは韓国から生中継でパフォーマンスをしてくれるという。

私にさらに追い討ちがくる。
一緒に参加予定だった友人が来れなくなり、急遽1人での参加になったのだ。

幸い、会場はこれまでにも別のライブで何度か訪れたことがあったため経路に不安はなかった。

元々1人でも行動できるタイプだけどライブはどうだろうか…と考えていた私だったが、

案外1人でも楽しめることが今回の経験で分かってしまった。


1人のメリットといえばやはり、思い立ったまま好きなように行動が出来ることだ。

飲み物を買おうと列に少し並んだら思ったよりも時間がかかりそうだし寒いので途中で離脱する…なんてことも自由だ。

実際今日はそんな風に気の向くまま動いていた。


その中で、少し肩身の狭さを感じたのは写真を撮る時。

アイドルを応援している人は大抵推しが印刷されたトレーディングカード、略してトレカを持っており、これを収集しては宝物のように保管する。

このトレカと風景や食事を一緒に撮るのがオタ活の醍醐味であるといっても過言ではないだろう。

これまでライブに行く時はいつも友人がいてくれたので、トレカを出して満足するまで一緒に写真を撮っていたが、1人だとどうにも小っ恥ずかしくて撮影出来なかった。

…実際誰も気にしていないと思うのだが。

これも回数を重ねれば羞恥心が消えていくのかもしれない。


1人でも気楽でいいとは思ったけれど、ライブ後にこの曲の演出にはこんな意味があるのでは?と考察を話し合ったり、はたまた言葉に出来ない感情を分かち合ったりする友人がいないのはやはり寂しい。

ライブは公演の感想共有までを含めて1つのイベントなのだ。

コロナ以前は、ライブ後に行く居酒屋が第二のライブ会場のような気すらしていた。

公演中は興奮しているし、ハイになっているので記憶が曖昧になりがちだ。

その欠けた記憶を友人の記憶とすり合わせて事実確認をするので、また公演を最初から振り返ることになる。

この振り返りがまあ楽しい。

自分が湧いたポイントを話して相手と一致したり、忘れてしまっていたけれど聞いていて心に響いたコメントを教えてもらって思い出したり。

こうやってその日1日の思い出をさらに深めていく。



うーん、1人でも楽しめることには楽しめるけれど、やっぱり私は誰かと感情を共有したいみたいだ。

次回のライブまでには状況が良くなって、友人と共にさらに良い思い出が作れることを願う。

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