EP3 冬の行事、淡々と

私には、仲のいい女友達がいた。
さし子といって長髪で高身長、私とは対照的だった。
君とも仲が良かった。

年明け、君が中学受験をすることを知った。
頭いいもんな。

バスケのクラブチームにもあまり顔を出さなくなった。多分、猛勉強をしている。なんとなく距離を感じた。
私と違う事で頑張っている。やっぱり距離を感じた。

バレンタインデー、クッキーにチョコペンで君の背番号を書いたものをあげた。しかしこれも私の手で渡したかどうか、記憶が曖昧。
ホワイトデーのお返しがなかった。アメリカにそういう文化ってあった?
さし子にもそれは相談したと思う。

冬の行事は淡々とすぎていく。
君は受験に受かる。おめでとう。別々の道か。
もちろんさし子にも相談した。そしたら、さし子が

「あいつ、もう付き合ってないってさ。言ってたよ。」

え?そうなの?
でもいっか。そもそもほとんど会話してないし、君は私のこと好きなのか結局わからなかったし。
すんなり、受け入れられた。

卒業式も迎えた。
雨の中の式と同時に、お別れをしていた。

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