アジャイル・ガバナンス
たまご of デザイナーのおやゆびしゅうじです。武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコースに絶賛通い中です。授業の一つ、クリエイティブリーダシップ特論・第9回(9月6日)で、シビックテックに取り組む社団法人 Code For Japanの代表、関治之さんにお話を伺いしました。行政とアジャイル、のような折り合いの悪いものをどう調停していくのかの答えの一つが垣間見えた気がしました。
クリエイティブリーダーシップ特論とは?
クリエイティブとビジネスを活用して実際に活躍されているいろいろな分野のゲスト講師を囲んで、参加者全員で議論を行う、という授業です。クリエイティブリーダーというだけあって、かなり寄った方(失礼(^ ^))が多く、毎回、すごい刺激を受けるんです。
関治之さんにお話いただいたこと
関治之さんはソフトウェアエンジニアでCode for Japan(C4J)の設立者です。C4Jは最近で言えば接触確認アプリの不具合に対処したり、東京都の新型コロナ感染症のサイト開発内容をオープンソースかしたり、とめざましい成果をあげていますね。
印象に残ったこと3点
1. 社会課題に向き合ううきっかけ
2011年の震災がきっかけで、それまで社会課題解決の実践はなかったそうで以外ですね。震災当日にクライシスマッピングを立ち上げたところ、一晩で100人以上の協力依頼があり可能性を感じたそうです。それとともに、震災現地は泥水を書き出したり地上戦をしているのに、ITは空中戦しかできず、本当に役にたっているのか、という葛藤を感じたそうです。
https://r-dmuch.jp/wp/assets/ja/results/heritagereports/dl_files/fy2012/04.pdf
2. オープンソースへの投資=コモンズ
関さんのビジョンは「オープンな技術でより良い社会を作る」。オープンソースへの投資は社会的な知的資本の蓄積=コモンズ(公共財)を作ること。格差が広がる一方の行きすぎた資本主義のオルタナティブとしてオープンソースの可能性を感じました。
3. アジャイル・ガバナンス
研究者、デザイナー、エンジニアや学生を集めた場を作り、そこからプロジェクト化し、そこで生まれた知を場に還元していく、というサイクルを回すのが関さんが取り組まれているシビックテックのやり方です。ここから発展して経産省が開示しているアジャイル・ガバナンスを教えていただいたのはとても有益でした。全然知らなかったので (^_^;)
C4Jの活動で関さんのwell-beingは爆上がりしているそうです。人のため、社会のためって自分の幸せの源なんですね。
それではまた来週! ババン・バ・バンバンバン♪