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デザインの潮流がパッケージからライブへ

たまご of デザイナーのおやゆびしゅうじです。
武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコースに絶賛通い中です。授業の一つ、クリエイティブリーダシップ特論・第5回(5月10日)で、京都にあるデザインファーム、ソフトディバイス代表取締役 八田晃さんにお話しを伺いました。デザインの潮流が音楽と同じようにパッケージからライブに移り変わっていってるってリアルに感じました。そんなことを今回は書いていきますね。

クリエイティブリーダーシップ特論とは?

クリエイティブとビジネスを活用して実際に活躍されているいろいろな分野のゲスト講師を囲んで、参加者全員で議論を行う、という授業です。クリエイティブリーダーというだけあって、かなり寄った方(失礼(^ ^))が多く、毎回、すごい刺激を受けるんです。

八田晃さんはどんな方?

八田晃さんはインタラクションデザインを専門分野に、自動車、医療機器、家電などさまざまなプロダクトの先行開発をされてらっしゃいます。

八田 晃さん
株式会社ソフトディバイス代表取締役。1996年よりインタラクションデザイナーとして、家電、情報機器、自動車などの先行開発を中心に様々なUIデザインに関わる。2007年同社CTO、2008年より現職。プロダクトにおけるUIデザインを「人のふるまいのデザイン」からの視点で捉え直し、プロセス上流においても作りながら考えるための簡易プロトタイピング手法を各種開発、実践の場として「softdevice LAB」を設立。
(引用元:https://and-softdevice-001.peatix.com/?lang=ja)

ソフトデバイスの作品はありそうなほどよい未来感が素敵です。日本写真印刷の電源レススイッチを使った日常スタンプのアイデアは面白いなあと思いました。

八田さんに教わったこと

お話しいただいたテーマはプロトタイピングです。プロトタイピングの意味が以前に比べデザインの上流と下流に広がってきてる、ということでした。中でもよりデザインの上流工程でプロトタイピングを行う時の考えや態度をSketchingとおっしゃっていたのが印象的です。詳細すぎず大事なことがわかる程度にラフに早くつくる、という意図だそうです。ソフトデザインではできる限り超上流からプロトタイピングを行っています。机や紙で考えると議論が空中戦になりがちで、これをを避けるのが目的です。アラン・ケイからのインスパイアで”Predicting the future by making”を社のミッションに置いているそうです。

このSketchingのための手法がユニークで以下のやり方を教えていただきました。

・Hardware Sketch

これは動くものを見た目無視でめちゃくちゃ早く作るやり方です。半日とか1日で作っちゃうみたいです。ラズパイやArduinoを扱う技術よりも、本質は捉えた中でいかに早く作れる方法を考えつくかにミソがありそうな感じでした。

・Photo Modeling

フィールドワークや観察の時の写真にそのままアイデアを書いてしまうやり方です。リサーチの現場でアイデアが作れる、デザイナーでなくてもできる、といったメリットがあります。

・Projection Modeling

現実世界にプロジェクタでアイデアを投射する方法です。これは面白くてとても現実的なやり方だとと思いました。小型プロジェクタ欲しいな。

八田さんからの学び

ぼくが八田さんのお話から得た気づきは、デザインの潮流がだいぶ変わってきていることです。ソフトデザインの事例でプロトタイピングがどんどんデザインの上流工程から行う形に移行する中で、デザインの形態が作ったものを見せることから、ユーザー参加型に変わってきていました。最近の事例では、デザインにユーザーを巻き込みその場で直すといった例もありました。こういうプロトをラフラフプロトって呼んでいました。音楽がパッケージから配信、ライブに移行したように、デザインもよりライブ感のある形態に変化しているのが、ソフトデザインの現場の写真を見せていただくことでリアルに感じ取ることができました。デザイナーの役割も変わってきますね。

ぼくのラフラフプロト

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八田さんのようにはいきませんが、ぼくも大学院でラフラフプロトを作ってみたのでご紹介します。これは「共育」という地域猫をモチーフにした作品です。地域猫は人が餌を与えて育てていますが、逆に猫が地域の人たちのコミュニケーションを育てている、と捉えられると思って作った作品です。地域猫のように地域に面白い存在を作って、世代をこえた新しいコミュニケーションを産みたいなあ、という思いを込めました。先生に講評いただいたのですが、「猫に何かが寄生しているみたいだね、以上」「ガーン」みたいな (_ _).。o○。自分でもできあがった時「進撃の巨人ができちゃったな」って思ったんですよね。やっぱり作ってみないとわからないですね。ラフラフプロト万歳 (^_^;)

それではまた来週! ババン・バ・バンバンバン♪

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