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どうせ死ぬなら「がん」はいい

感想文 
 2人の歯に衣着せない対談です。第1章から第3章まで、医療の現場にあること、あったことを正直にお二人淡々と語り合っておられます。
で、面白かったのは、対談を終えての件です。
まずは中村仁一さん
 また、近藤さんの口から、活動を始めるにあたり、前もって「慶應で孤立すること」「万年講師で終わること」をシュミレーションして覚悟したという話を直に伺い、改めて感動しました。
 このような方と対談できて、いい冥途の土産が出来ました。
 こういう場を企画、設定してくださった出版プロデューサーの日高あつ子さん、宝島社の宮川亨さんに篤く感謝する次第です。
次に近藤誠さん
 人びとは太古の昔から、身のまわりでたくさんの「自然死」を目撃してきました。
しかし、医療技術が発達するとともに、自然死がどういうものか忘れられてしまった。
代わりに、医療による悲惨ながん死をたくさん見聞きするようになった。
それが、現代人ががんを恐れる最大要因なのではないか――中村さんにも共通する問題意識であったはずです。
 そして2人は、異なった道を歩んできたものの、同じ結論に達しています。
 がんで自然に死ぬのは苦しくなくて、むしろラク。がん死が痛い、苦しいと思われているのは、実は治療を受けてためである、という結論です。
 そして、検診等でがんを無理やり見つけださなければ、逆に長生きできるとも。
 対談が終わって、これだけ2人の意見が一致するのだから、同じことを考えている医者も多いだろうと思いました。
 しかし、彼ら・彼女らは、村八分を恐れて公言できずにいる。
今後、公言するに至るかどうかは、本書の内容を世間がどれほど受け入れるかにかかっていると思われます。

とあります。
思うにAIは、人間様がまず発想してAIに命じないとことには始まりません。
こんな企画対談を発想する人間の存在があって、初めてこんな素晴らしいアウトプットがあるのです。
人間が命令を発しない限りどうしようもないAIには出来ない相談です(笑)。
編集者のかたに感謝感謝です(笑)。
因みに内容は
第1章 がんの誤解を解く
第2章 医療に殺される
第3章 日本人と死
最後の章は、現代人の死生観が如何に歪められているかお二人の対談が面白い。
その中のひとつ
「香典医療」で死ぬ前の数ヶ月に大金を使わせる
初めて聞きました(笑)。
メチャクチャ一読の価値ありです。


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クラちゃん
嬉しい限りです。今後ともよろしくお願いします。