何者かに覚醒める必要なんてないよ -幸せを運ぶ物知りおばけ 第4話-
ネットで動画を見ながらブツブツ囁いていたまきちゃんに、ものしりおばけは聞きました。
「さっきからブツブツ言ってるけど、どうしたの?まきちゃん」
まきちゃんは、答えました。
「冬至までに宇宙人類に覚醒めないと新しい地球にいけないよ~。ヤバイよ。ヤバイよ。」
「アホなんじゃないの?」口にしそうになった、その言葉ををグッと飲み込み、ものしりおばけは、こう答えました。
「大丈夫。宇宙にそんなルールはないから。」
「え?そうなの。」
まきちゃんは、少し安心した様子です。
「そうだよ。締切&不安商法だから、全く気にすることないんだよ。それに、そういう情報を信じているとドンドン人生が窮屈になっちゃうんだ。」
「そうなの?どういうことか教えて。あと年末に覚醒めのイベントがあるんだけど、それも参加しなくていいの?」
「うん。教えてあげるね。イベントも無理に参加しなくていいと思うよ。ちなみに参加費は?」
「3万5千円!」
「バカなんじゃないの?」口にしそうになった、その言葉もグッと飲み込み、ものしりおばけは説明を続けました。
何者かに覚醒めなければならないという危険な考え方
こんにちは。
ものしりおばけだよ。
ぼくは、無責任なスピリチュアル情報で困っている人達を助けるために、霊界からやってきたおばけなんだ。
普段は、スピリチュアルから卒業する前の時間軸のまきちゃんと一緒にいるよ。
今の時間軸(地球でいうところの2024年)のまきちゃんは、スピリチュアルから脱出して、各SNSで「脱スピ」の啓蒙活動を行っているからフォローしてあげてね。
スピリチュアルの世界には、何者かに覚醒めることによって新しい人生のステージに移行できるといった情報があるよね。
でも、それって危険なことなんだよ。
なぜかというと、「今の自分ではない未だ見ぬ自分」になることで、人生が好転するといいう考え方は、今の自分を否定することにつながるからなんだ。
新しい人生のステージに行くには、なにかを手放さければならない。もしくはブロック解除しなければならないと常に考えること。
それは、今の自分にではいけないという考え方を無意識に刷り込んでしまうんだよ。
最近の心理学でも言われている通り、自己肯定感を保つというのは、現実社会を生きる上でとても重要なことなんだ。
そして、自己肯定感は、今ありのままの自分を認めることで保たれるものなんだ。
それにも関わらず、何者かに覚醒めるために、自分の手放すべき点を探していては、自分の足りない点にばかり目が向いて、自己肯定感を保てなっちゃうんだ。
その悪循環に、さらに拍車をかけているのが、締切&不安商法だよ。
「いついつまでに、特定のアクションを取らなければ覚醒められない」
「いついつまでに、目醒めた人の数が増えないと大変なことが起こる」
こんな風に言われた、やさしいい人は不安になっちゃうよね。
未来に対して不安を感じたら、今目の前のことに集中できなくなっちゃうよね。
こういった情報は、今この瞬間に生きるという本質的な在り方から人を引き離してしまうきっかけを作ってしまっているんだ。
そんな締切&不安商法を、平気な顔でやってるのが、今の無責任なスピリチュアル業界なんだよ。
ちなにみに、宇宙に締切なんてないからね。
ちょっと考えたらわかると思うけど、「いついつまでに特定の条件をクリアしなければ特定の報酬がもらえない」というのは、資本主義教育の中で生まれた、人が作った人を縛るシステムだよ。
例えば、高校受験までに勉強して置かないと合格できないよみたいな奴だね。
そんなくだらないシステムが宇宙にあるわけないよね。
みんなも、まきちゃんのように目を覚ましてね。
最後に、ぜひ「スキ」を押していってね。
たくさん「スキ」してくれたら、もっと役に立つ情報を教えてあげるね。
ものしりおばけでした。
またね。