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【教えて!まちこ先生】自由研究、保護者はどのように子供と関わったらいいんですか?
夏休みも半分少々が終わり、小学生のお子さんをもつ保護者の皆さんはそろそろ自由研究に手をつけねば…と思い始める頃でしょうか?
※この記事は全文無料で読めますが、clubhouseでお話ししたおまけの裏話?を有料部分に掲載しています。よろしければご覧下さいませ。
・そもそも「自由」と言われても、なにをしたらいいかわからない
・「研究」だなんて大層なことウチの子にはまだ無理…
・親が試されている…
教室にいらして下さる保護者の皆さんから毎年よく聞くお声です。
「自由研究」と言われるとなんだか難しそうですが、実はこれ「探究学習」のとっかかりなんですね。3年生くらいから始まる「調べ学習」てヤツです。
探求学習は「主体的な学び」への第一歩。
子供が自分の興味関心を深める学びへの入り口なんです。
もちろん、調べ学習や探求学習は向き不向きがあるので、必ずしも調べたり深めたりしなければいけないわけでもありません。自由ですから。
ちょっと別の視点から考えると、宿題やテストでは×が付いたりやり直したりが必要な学校の宿題において、自由研究だけは、誰からもダメ出しされない宿題(勉強)なんです。
コレ、子供にとってすごく価値のあることなんですよ。やったことを誰からも否定されない。しかも、褒められる以外の要素がない学び。
本来最高の宿題なんですよね。好きなことをして褒められる宿題なんですから。でも、どうもそれが上手く伝わらず「自由研究=面倒くさいもの」のようなイメージがついてしまっている気がしています。そう説明してくれる先生もあまりいませんし。
とは言え、ようやくひらがなカタカナを習ったばかりの1年生や漢字混じりの短文が書けるようになったばかりの2年生に一体何を「研究」しろと?
お気持ち、ごもっとも。
低学年のお子さんに「研究てなに?」て聞かれて、お子さんが理解できるように説明するのってすごく難しいですよね。
子供がわかっていないことをやらせなければいけない、という保護者のストレスも相当なものだとお察しします。もちろん私も経験済みです。
子供が解るように言い換える
まずは「研究」と言う言葉を忘れましょう。
そして、保護者の手はあまりかけずにやってほしい(それが本来の宿題の在り方だと思います)と言う前提がありますので、子供が自ら進んで、しかも楽しんでやりそう(やれそう)な方向に持っていきたいところです。
そんな時にどのように声をかけたら良いのか、と言うとですね。まずはお子さんが解るような平易な言葉で説明します。
「(子供の名前)の好きなこと(もの)をみんなに教えてあげたらどうかな?」
好きなこと = 興味関心のあること
教えてあげる = 人に見せられる形にする
低学年の自由研究(≒探求学習)の入り口、テーマの決め方としては実はこれで十分なんですね。
もちろん一字一句同じく言う必要はありません。同様の趣旨がお子さんに伝わればいいのです。
自分の好きなことを伝える、好きなことを考えたり調べたりすることが宿題になるなんて!と驚くお子さんもいるかもしれません。
それでいいんです。
じっくり時間を使える夏休みだからこそ出来る学びなのですから。
例えばサッカーを習っていて大好きな子が、「サッカーにしたい!」と言ったら、今年はすごくラッキーです。オリンピックがあったので、代表選手や試合結果などにからめてなにかしらかの形に出来るからです。
「サッカーのなにが好き?」と聞いた時に「久保選手!」みたいな答えが出たらしめたもの。
「じゃあ久保選手について一緒に調べてみよう」とか「久保選手についてどんなことを知ってる?」と声をかけて、どんな方向で進めるのか助けてあげます。
現在の久保選手の年齢、経歴など一通り調べてみて、現在のお子さんの状況と比較してみるのも面白いですね。身長はあと何センチ、体重は何キロで追いつける、みたいに。
好きなことが1つに決まらなければ複数やってもいいですし、好きなことと言われてもピンと来ないなら「楽しかったこと」や「思い出」でも良いんです。
せっかくの夏休みなので、そうやって好きなことを深める学びの時間があって良いと思うんです。
今時の子供達って本当に忙しいですから。
フォーマットを決める
自由研究の困りポイントの一つに「フォーマットが決まっていないからやりにくい」と言う点があります。
制作なのか、絵画なのか、作文なのか、レポートなのか、ポスターなのか、どうやって提出したらいいのかわかりませんし、なかなか決められませんよね。それらを自分で用意しなくてはなりませんし。
低学年のお子さんなら、特にレポート形式で長文を書くのはかなり大変です。なにしろ(建前上では)やっとひらがなカタカナを習ったばかりで、文章の書き方なんでまだ全然習っていないからです。
そうなると必然的に、あまり文字を書かなくて済む形式になりますね。
クラフト好きなら自由工作、お絵描きが好きなら絵画、お料理好きならお料理を作る、なんてのもアリです。
じゃあそれをどうやって提出出来る形に持っていくか、それが大人の腕の見せどころです。
制作物や絵画なら持ち運びも簡単ですが、LEGOが好きで大作を作ったとしても、学校に持って行くのは憚られますよね。(壊れたり、紛失の可能性があるため)
そんな時に、写真を撮って大きくプリントするとか、全体像がわかるように何枚も写真を撮ってこだわりポイントのコメントを入れるのか、はたまた動画撮影して見てもらうのか…
今の子供達はデジタルネイティブで、生まれた時からYouTubeやタブレットに触れています。
だから、それらを利用することも可能になってくるんですね。
ダンスが好きな子なら「踊ってみた」動画を撮って非公開にしておき、先生にだけURLを送って教室で映像を見せてもらったり、「歌ってみた」音声データをメディアに入れて持って行って、再生してもらうなども考えられます。
「好きなことはなに?」と聞いて「YouTube!」と答えるお子さんにはこう言うアプローチでも良いかもしれません。
もちろん、そうなってくるとある程度保護者の介入が必要になるので、そこは本人との相談です。
お互いに出来ることとやりたい事の間で落とし所を探しましょう。
親子のコミュニケーションにも一役買ってくれますね。
私は家庭料理が専門なので、レッスンに参加して下さった小学生向けには「うどんが好きだから作ってみた!」と言うテーマで今日のレッスンを自由研究に出来ますよ、と言うお話もしています。
保護者の方が写真も撮ってくれていますしね。
もちろん、レッスンに参加しなくても「プリンが好きだから作ってみた」とか「◯◯してみた」系のアプローチは、低学年から高学年まで楽しみながら取り組めそうですので、お試し下さい。
大切なのは、誰からも否定されず、本人が楽しんで取組める学びかどうか、なんです。
どうでしょうか?
自由研究にこの視点、ありましたか?
これをお読みいただいて、自由研究が親がやらせる面倒くさい宿題ではなくなりましたら幸いです。
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